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14時すぎの局面。△4六同銀(78手目)と攻めてきた後手に対し、先手が△5七歩成を受けて▲5八歩と受けたところだ。後手の熊倉女流初段は6筋・5筋の拠点に加え、飛角銀桂を総動員して攻めの態勢を築いている。対する清水女流王将は金銀四枚の堅陣で守りを固め、飛車の単騎駆けで後手の攻撃陣を牽制する。
駒の効率は後手の方が勝っている印象。熊倉女流初段は攻め駒をうまく捌(さば)ければ優位に立てそうだ。しかし、自分から動くと清水女流王将にもさまざまな手段が生じそうで、具体的にどう指すのか難しい局面といえる。
直感的には局面を主導する選択権は後手にありそうだが、具体的に指す手が難しいとなると、すでに後手が清水女流王将の術中に陥っている可能性もある。

(文)

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(カメラによる、14時30分頃の対局室の様子。清水女流王将(奥)が前後に体を揺らしながら考えている)

(文)

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上の図は14時50分頃の局面。清水女流王将が▲4三歩と飛車の頭を叩いたところだ。後手は4四の角を支えるために△同飛と取る一手。この歩は、後手の飛車の位置を上ずらせて流れ弾に当たりやすくさせる狙い。弾みをつけて「さあ攻めるぞ」という意思表示だ。
ここからの進展の一例は、△同飛▲5五金△2六角▲2四飛△4八角成▲2二飛成。いよいよ大駒が乱舞する展開が変化に現れた。そろそろ、互いに相手玉を意識する時間帯になってきたようだ。

(文)

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(カメラによる、15時15分頃の盤面。△4一飛が意外な一手だったか、清水女流王将は再び時間を使って考えている)

(文)

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(△5八成銀(90手目)を着手する熊倉女流初段)

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上の図は15時40分頃の局面。△5八成銀に対し、清水女流王将は▲3六飛と引いた。▲3七歩(89手目)~▲3六飛と、2六の角にプレッシャーをかけるのがなかなか思いつかない順。相手の飛角両方の働きを奪って、じわじわと優位を拡大していこうという狙いだ。「目のつけどころが違う」と唸らさせられる指し回しである。ここに来て控え室の空気は「先手持ち」に。
両者の持ち時間が少なくなり、局面は佳境を迎えようとしている。

(文)