終局直後にインタビューがありました。
(大島女流初段はタイトル初挑戦と二段昇段を決めた)
――いまの気持ち。
大島 まさか自分がタイトル挑戦までいくとは考えていなかったんですけど、挑戦が決まったからには一生懸命、準備したいと思います。
――戦型が横歩取りになったことについて。
大島 三間飛車になるかなと思っていて。初手▲2六歩には相掛かりと横歩取りで少し悩みました。
――好調の理由。
大島 何かが変わったということはないんですけど、一手一手丁寧に指そうと心がけていました。
――21歳の若さで挑戦権を獲得した。
大島 本当にうれしく思います。
――▲5三角成から▲5六飛(43手目)のあたりはどのように考えていたか。
大島 一手一手怖くて、形勢はよくわかっていなかったです。
――どこで優勢を意識したか。
大島 ▲6七玉(63手目)あたりです。
(敗れた北村女流二段。「自分の弱いところが出てしまった」)
――2015年の第37期女流王将戦以来の挑戦者決定戦だった。
北村 まさかここまで来れると思っていませんでした。せっかくのチャンスなので、しっかり準備して挑もうと思ったんですけど、ちょっと序盤の作戦がうまくいかなくて、苦しい展開だったかなと思います。
――最近、居飛車を指している。心境の変化などあったか。
北村 いろんな形も指してみたいなと思うようになり、最近居飛車を指し始めたんですけど、本局は自分の弱いところが出てしまったかなと思います。
――弱いところとは、具体的には。
北村 序盤の準備不足もありましたし、終盤の粘るところも逆回りで、まだまだ弱いなと感じました。
――横歩取りは想定していたか。
大島女流初段が寄せに入りました。敵陣に飛車を打ち込み、次に△5七歩を狙います。▲7八歩と受ければ△8五桂。横歩取りで桂2枚が参加する攻めは理想のひとつです。4五桂や4六歩も急所に利いていて、先手がしのぐのは容易ではありません。後手が勝勢になりました。
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