[将棋]マイナビ女子オープンブログ|将棋情報局

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第18期マイナビ女子オープン五番勝負第1局、▲福間-△西山戦は西山女王が勝ちました。終局時刻は16時34分。消費時間は、▲福間2時間47分、△西山2時間46分(持ち時間は各3時間)。第2局は4月15日(火)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で指されます。

(牛蒡)


△7一香に対して福間女流五冠は▲9二飛(1図)と打ちました。▲7一成香が狙いです。実戦は△5二玉▲7一成香△4三玉▲8六竜△5七角成▲6八金(2図)と進んでいます。

屋敷九段は「かなり難しいと思います。後手は△7九銀と打つのか、△7八銀なのか。どちらも際どいです。先手は玉を7筋方面に逃げ込めれば捕まらないので、後手は玉を逃がさないように仕留められるかどうか」と解説しました。後手の次の一手が明暗を分けるかもしれません。

(踏ん張りどころを迎えた福間女流五冠)

(琵琶)

 


△3七歩成に対して福間女流五冠は▲4六桂(1図)と打ちました。1三の角筋を止めながら飛車を取りにいったのです。1図以下△4七と▲3四桂で、後手玉は▲7二飛以下の詰めろになっています。西山女王はその筋を△7一香(2図)と打って受けたのですが、後手玉は簡単には捕まらないようです。後手は手番が回ると△5七角成が厳しいので、先手もゆっくりはしていられません。

屋敷九段は「西山さんがうまく粘っていますね。後手は△5七角成というわかりやすい手があるのに対して、先手はどう切り返したりしのいだりするか悩ましいです。評価値は先手がよくても、正確に指して優位を維持するのはなかなか難しいと思います」と話しています。先手がまだわずかに優勢ながらも、混戦模様になったといえそうです。

(控室の継ぎ盤で検討する立会人の屋敷九段)

(琵琶)

 


陣屋の控室では福間女流五冠が優勢と見られています。しかし、西山女王の△9五角(1図)が悩ましい手かもしれません。以下▲8六歩△同角▲7七銀△3七歩成(2図)と進んでいます。

立会人の屋敷九段は「▲8六銀は△5七角成が詰めろになるので先手は角は取らないと思います。先手の指し手が悩ましく、▲5八銀、▲3五歩、▲7二成香、▲4六桂などいろいろあって判断が難しいでしょう」と話しています。西山女王が怪しく逆転の筋を探って、局面はさらに緊張感が増しています。

(逆転の筋を探る西山女王)

(琵琶)
 


(陣屋のロビー。開放感があり、庭園や展示物を楽しむことができる)

(升田幸三実力制第四代名人ゆかりの対局場でもある)

(陣屋事件は現在も語り草になっている)

(トップ棋士の色紙も展示されている)

(廊下にも歴史的な対局写真が展示されている)

(一歩竜王で藤井猛竜王が防衛を果たした第13期竜王戦第7局の写真)

(琵琶)