矢内女王が作戦失敗したと思うんですけど、粘り強い指しまわしが、さすがだなと思いました。岩根女流二段は序盤がうまくいっただけに、残念な結果になってしまいました。
何もしてない気がするんですけど、時間があっという間に過ぎて行きました。男女問わず、タイトル戦の控室に行ったのははじめてだったので、新鮮でした。

「ここでは△７四桂と勝負したかったです。以下▲６三桂成△同金▲２二飛成△６二歩▲３一竜△６六桂▲８三歩△同玉▲８一竜△８二桂▲６六金（図）のときに、△５七角と打ち込みます。少し後手が負けかもしれませんが、紛れは十分ありました。」（稲葉四段）

「△６六銀では△６六歩のほうが良かったですね。△６六歩に対して感想戦では▲６八金引としていましたが、△５六銀（変化Ｂ図）と出れば後手相当でしょう。先手は３三の角が使えていません。本譜は角を６六に成り返られて苦しくなりました。」（稲葉四段）

「図からの指し手は▲３五歩でしたが、これは保留したほうがよかったと思います。代えて▲２四歩△同歩▲１七角△３三角▲３五歩（変化Ａ図）と突けば、本譜のように△４四飛と浮かれる展開はありません。本譜は54手目△４四飛としたところでは後手が指しやすくなっています。」（稲葉四段）

矢内女王

直後は堅い表情だったが、ほぐれてきた。

岩根女流二段

岩根女流二段も笑顔を見せる。

たくさんの方が感想戦を見守っている。

（村田智穂）