じっくりとした進行が続いていましたが、飯野女流2級は△3五歩。3筋の歩を交換し、歩を手持ちにして動く狙いです。以下▲3五同歩△同銀▲3八飛(2図)と進みました。
▲3八飛は積極的な反発。おとなしく▲3六歩と銀を追い返すのは作戦負けになるとみたのでしょう。△3二飛とするのが振り飛車らしい手に見えますが、▲4一角△3三飛▲3四歩△同飛▲2三角成や▲3三歩△同飛▲2二角があるので後手も怖いところ。ここで飯野女流2級は長考に沈んでいます。
(対局開始前、めい想する飯野女流2級)
(紋蛇)
飯野女流2級は角交換振り飛車を採用しました。
対する矢内女流四段は▲7五歩と位を取りました。厚みを築き、得意の玉頭戦で勝負する作戦です。
(紋蛇)
(駒を並べる矢内女流四段)
(飯野女流2級)
(矢内女流四段の振り歩先で、歩が3枚。矢内女流四段の先手が決まった)
(定刻10時になり、矢内女流四段は飛車先の歩を突き出した)
(飯野女流2級の初手は△3四歩)
(紋蛇)
10月9日(水)は矢内理絵子女流四段(左)-飯野愛女流2級(右)戦をお送りいたします。
10月から女流棋士になった飯野女流2級は、本局がデビュー戦。初代女王の矢内女流四段に挑むことになりました。
対局は東京・将棋会館にて10時開始。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用)、使い切ると1分将棋。先後は振り駒で決定です。
中継は棋譜・コメントを牛蒡記者、ブログを紋蛇が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。