控え室では▲４二とが検討されていたが、甲斐の指し手は▲４四桂。
なかなか後手は受けにくい。この局面では先手の評判が良い。

（吟）

甲斐の▲５三歩に長沢が△５六角成と角を切り、
▲同飛に△５五金が図の局面。ここで甲斐が長考
に沈んでいる。おだやかに指すなら▲５九飛と引い
て△４九飛成を消しておく。踏み込むのなら、▲５五
同飛△同歩に▲５二歩成か。いずれにしても勝負所
の局面である。

（吟）

長沢の△５一飛に▲５九飛なら千日手コースと
思われていたが、14時頃、甲斐が▲６五歩と仕
掛けた。

（吟）

振り飛車穴熊におさまった、甲斐の玉将

居飛車穴熊におさまった、長沢の王将

秒読みに備えて、ストップウォッチも用意されている。

（吟）

昼食休憩時も対局室で考え込んでいた長沢。
本局にかける意気込みが伝わってきた。

記録係の「再開です」の直後に▲４八角を着手した甲斐

甲斐の▲４八角に顎に手をあて読み耽る長沢

（吟）