図は里見香女流五冠が10分あまりの考慮で▲７四金と打った局面。次の手を考えている間に甲斐女流五段が持ち時間を使いきり、一分将棋に入りました。一方の里見香女流五冠は持ち時間を45分ほど残しています。

（飛龍）

15時10分頃、▲６一飛で二枚飛車が実現しました。次に▲５三歩成△同銀▲３一飛成△同銀▲同竜が厳しい寄せになります。甲斐女流五段は残り時間が20分を切っており、さらに８分近く考えて△７五角と打ちました。

（飛龍）

図は△９九馬～△９八馬と駒を取られる順が見えますが、里見香女流五冠が構わず金取りに▲５二銀と引っかけたところ。▲４三銀成△同銀▲５三歩成の狙いがあります。

（甲斐女流五段は苦しいと見られる局面をしのげるか）

（飛龍）

里見香女流五冠は桂にヒモをつけながら▲９八角と打ち、続けて▲８七角打と２枚の角を盤上に据えました。放置すれば▲４三角成、△３三金と逃げるのは▲２一角成と、迫力のある狙いがあります。上図以下、△７六歩▲同角△５四歩▲同歩△７五歩と進みました。


（里見香女流五冠が駒得を生かす展開か）

（飛龍）

甲斐女流五段は上図から△６五角成▲同飛△７四飛と角銀交換して飛車を走りました。下図は14時過ぎの局面。△８五歩は△８六飛からの成り込みを狙う手です。
消費時間は▲里見１時間10分、△甲斐２時間14分。甲斐女流五段は残り時間が50分を切っています。


（甲斐女流五段は駒損をしたが、さばけば穴熊の堅さが生きそうだ）

（飛龍）