時刻はまもなく15時になろうかというところです。後手は△４四歩と突いて玉の退路を開きました。仮に△４三玉から自陣に逃げ出す展開になれば一安心です。先手はうまく攻めをつなげられるでしょうか。

（対局開始直前の両対局者）

（睡蓮）

前記事の▲２二角に対し、中倉女流二段は30分近く考えて△５四角。仮に先手が（１）▲２八歩と受ければ、そこで△１二香と逃げて駒得の後手がよさそう（先手に持ち歩を使わせたことで▲１三歩がない）。先手は（２）▲１一角成△２七歩成▲３六香のように攻め合うことになるでしょうか。


（中倉女流二段。駒得を生かしきれるか）

（睡蓮）

昼食休憩明けの△６五同歩に対し、頼本アマは▲３三角成△同桂▲３四銀という銀損の攻めを敢行しました。以下△３四同玉に▲２二角と打って、次の▲１一角成を狙います。果たしてこれで先手の手はつながるかどうか。局面が緊迫してきました。


（強く踏み込んだ頼本アマ）

（睡蓮）

12時40分になり、対局が再開されました。

（再開直前の対局室。中倉女流二段は12時20分には盤の前に戻っていた）

（厳しい表情を浮かべながら読みふける中倉女流二段）


（記録係から再開を告げられた中倉女流二段は、はっきりとした発声で返事をしてから△６五同歩と着手した）


※頼本アマは、記者の在室中には対局室に戻ってきませんでした。

（睡蓮）

正午、頼本アマが▲６五歩（図）と角筋を通した局面で、中倉女流二段が９分考えて昼食休憩に入りました。盤上はすでに激しい戦いになっています。ここまでの消費時間は▲頼本１時間３分、△中倉55分（チェスクロック使用）。昼食の注文は、中倉女流二段が「鶏せいろそば」（ほそ島や）、頼本アマは注文なしでした。対局は12時40分に再開されます。


（昼食休憩時の対局室）

（手番の中倉女流二段の側から見た盤面）

（本局の使用駒は、富月師作、水無瀬書の盛上駒）


（ほそ島やの「鶏せいろそば」）

（睡蓮）