今期の甲斐は勢いがあった。熊本市で行われた第1局は不利な
局面を辛抱強く指し回し逆転。
倉敷市で行われた第2局は千日手かと言われていた局面を思い
切って打開し、矢内のミスを誘った。
本局は二転三転する混戦を1分将棋の中、163手目、図の▲5七
角の好手を放って女王奪取を決めた。
関係者によると「第1期マイナビ女子オープン決勝五番勝負とは、
立ち居振る舞いが違うような気がする」とのことだ。第1期の敗戦と
経験を糧に見事3連勝で矢内にリベンジを果たした。
大崩れしない、堅実で粘り強い棋風が新女王の大きな魅力である
(吟)