対局が始まり、後手の熊倉女流初段が飛車を4筋に振った。「四間飛車」と呼ばれる戦法だ。これに対し、清水女流王将は▲7五歩(図)と7筋の位(くらい)を取った。「玉頭位取り」と呼ばれる戦法で、急戦を得意とする清水女流王将としては珍しい選択。後手の美濃囲いに対して、上からじわじわと圧力をかけていく狙いである。7筋は美濃囲いの急所で、将来▲7四歩と突く手が先手の切り札になる。反面、この位を確保するには手数がかかり、その間は隙を見せないよう細心の注意が必要となる。
この後じっくりした展開になれば、7筋の位がものをいってくる。後手は位に正面から立ち向かっていくのか、それとも盤面の右側で動きを見せて先手陣を揺さぶるのか。熊倉女流初段の作戦に注目だ。
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