終局後にインタビューが行われました。
(銀杏)
(終局後にインタビューを行った)
(3勝2敗で五番勝負を制して、3連覇を果たした西山女王)
―――一局を振り返っていかがでしたか。
西山 中盤あたりは▲6七金(53手目)と寄った直後に▲6六金と上がるなど支離滅裂な手を重ねてしまって、大変な将棋になったと思いました。
―――好転したと思ったのはどのあたりでしょうか。
西山 ▲6四歩(87手目)と打って、後手から思わしい反撃がなければよくなったかと思いました。
―――勝ちを意識したのはどのあたりでしょうか。
西山 ▲4五桂(111手目)と跳ねて、後手の受けが難しいと思いました。
―――先行されて苦しいシリーズでしたが、振り返っていかがでしたか。
西山 よくも悪くも自分らしい将棋を指せました。
―――非常事態宣言が出たところからのシリーズでした。
西山 大変な状況でのタイトル戦でしたが、自分の勉強スタイルにはあまり影響はなかったです。将棋には不安がありませんでした。
―――これから竜王戦や三段リーグなどもあります。
西山 大一番が続いて、気が抜けない時期が続きます。コンディションを整えることを意識して臨みたいです。
(加藤女流三段はカド番に追い込んだが、一歩届かず2勝3敗で敗退)
―――一局を振り返っていかがでしたか。
加藤 序盤から苦心の手順が続きました。あまり本意ではなかったのですが、立て直した気がしました。中盤で△5六歩と打った手が悔やまれます。6六金をわざわざ玉に近づけたのをきっかけに、とらえどころのない将棋になって、私も支離滅裂になってしまいました。
―――△5六歩まではいい感じでしたか。
加藤 難しいと思います。我慢比べのような展開と思ったのですが、私のほうから暴発してしまいました。
―――西山女王とは2年ぶりの番勝負でしたが、振り返っていかがでしたか。
加藤 挑戦者という立場もありますけど、2年前と比べると、わりと先行できていたと思います。トータルで見ると、先行していただけにタイトルを取れなかったのは残念という気持ちもあります。ただ、自分の力不足なので仕方ないと思います。
―――非常事態宣言下での対局でした。
加藤 当初は春から女流王位戦とのダブルタイトル戦というイメージでした。
緊急事態宣言で時期がずれた部分もあった。この五番勝負に集中できていたと思う。第1局はギリギリで開催だったと思うので、対局できたことがうれしかったですし、感謝しています。
―――残念な結果になりましたが、女流王位戦も始まります。今後の目標をお聞かせください。
加藤 終わったばかりですが、あさって(5日の女流王位戦五番勝負第1局)頑張るということと、またここに戻ってこられるように、もう少し成長して西山さんと戦えるように頑張りたいと思います。
(銀杏)