(勝ってタイトル防衛まであと1勝とした西山女王)
(甲斐女流五段はあとがなくなった)
(主催からのインタビュー)
◆西山女王の談話
――序盤で▲7八飛(47手目)と動きを見せた辺りはいかがでしたか。
西山 ▲7八飛としないで穴熊に組んで、持久戦にする選択肢も考えていました。どちらもそこそこ戦えそうで、まずまずかなと思っていました。
――△6五桂(62手目)に▲6六飛としたところはいかがでしたか。
西山 ▲6六飛に△8八歩を読んでいて。以下▲6五飛△8九歩成▲6一飛成△8六角で、ちょっとよさそうではあるんですけど、まだ相手の囲いが堅いので、難しいかなと思っていました。
――中盤で角得になり、▲4五歩(81手目)△同歩▲同飛とさばいていった局面はどう見られていましたか。
西山 少し自信はあったんですけど、決定打に欠ける局面が続いていて。駒損を解消されると一気に難解になるので、その辺りは難しかったです。
――常磐ホテルでの対局では、本局を含めて4戦全勝です。相性のよさなどは感じていますか。
西山 そういうご指摘をいただいてから少し意識するようになっていて。そういう意味では、験を担げていた面はあったかもしれません。
――5月28日に行われる第3局に向けて、一言お願いします。
西山 ここまで期間が空くのは珍しいので、その間にできることはしっかりやって挑みたいです。
◆甲斐女流五段の談話
――序中盤の分かれはいかがでしたか。
甲斐 軽く▲7八飛(47手目)と回られてみると、こちらの手薄なところを突かれたような感じで、駒組みに無理があったのかなと思いながら指していました。
――△5七桂成(64手目)とした辺りでは、形勢はどのように見られていましたか。
甲斐 最初の予定は▲6七飛(67手目)に△8八歩だったんですけど、▲6六金と出られると自信がないのかなと思って。△8六角(68手目)は勝負手というか。かなり駒損してしまうので。本譜はずっと自信のない展開でした。▲6七飛のところで思わしい手段が見えなかったです。
――△6七歩(100手目)とと金作りを目指した辺りは少し難しくなったように見えたのですが、いかがでしたか。
甲斐 やっぱりちょっと苦しいのかなと思っていました。
――常磐ホテルでの対局は初めてでした。感想をお聞かせください。
甲斐 すごくいい環境で、集中して対局させていただくことができました。
――第3局に向けて、一言お願いします。
甲斐 しばらく時間が空くので、しっかり準備して臨みたいです。
(睡蓮)