図は△６二飛と鈴木女流二段が歩を取って歩切れを解消した局面。
後手が桂得で自陣は穴熊で堅い。後手が優勢なのは間違いないだろう。
残り時間は▲井道女流初段21分、△鈴木女流二段41分。時間も鈴木女流二段が多く残している。


（前期挑戦者決定戦まで進出した鈴木女流二段。優勢な局面を築きあげた）

（吟）

（▲５三桂成と井道女流初段が桂を飛び込む攻めを見せた盤面）

△５三同角は▲７四飛が飛車成りと銀取りの十字飛車になる。そこで△６二角と歩を払ってどうか。中継室では▲５三桂成に△７五歩と突く手が味がよいといわれている。▲同金なら飛車先が重くなるので△５三角と桂を取って後手が指しやすくなる。

（吟）

図は▲６二歩と井道女流初段が垂らした局面。▲６二歩では▲５六歩△同歩▲５五歩△４五銀▲４六歩△同銀▲５六金と金を活用する手も考えられたところだ。

東京の対局立会人の植山悦行七段は「これは▲５六歩と突くつもりがないということですね。△６二同飛には▲７四歩と歩を合わせて。△同歩には▲同飛△７三歩▲８四飛△８二歩に▲６四飛（変化図）と切るのでしょうか。△同歩▲７三桂成で攻めを続けるのでしょうが、ただ後手からは△６五歩の反発がありますね」と話す。

（モニターを見つつ解説をする植山七段）

（吟）

（今日の千駄ヶ谷は秋晴れ。青い空が広がる）

（吟）

13時46分、井道女流初段は▲６六金と金を繰り出していった。▲７五金と出て角を引かせて▲７三桂成△同桂に▲７四歩と攻めていくということだろうか。ただし後手陣は穴熊の堅陣。かなりの戦果を挙げないと釣り合いはとれない。金を繰り出していった先手だがどのような攻めを見せるのか。後手からは△８七歩と垂らす確実な攻めがある。