両者一分将棋の中、後手の宮澤女流１級が大事にいったのか、確実な攻めを繰り出したのですが、先手玉はそれに乗じて上部脱出。後手は駒得を維持、または拡大したものの、先手玉が捕まらなくなり、流れが変わっています。先手が攻勢で、後手が大変な局面となりました。

（独楽）

後手の△５五角で王手竜取りがかかりました。▲７七角の切り返しがあるものの、△６七とで後手の攻め合い勝ちとなりそうです。

（独楽）

15時頃の局面。後手の宮澤女流１級が金頭に押し売りの桂を打ちました。▲５五同金には△５七飛成や△７三角の狙いがあります。先手から直接的に攻める手段としては▲３四桂や▲３四香の筋が考えられますが、図の局面で指しても、△６七桂不成▲同金寄△５八とで、先手の攻め合い負けでしょう。ほかに▲６四桂から７二馬を追う筋もすぐに決行すると△７三角の切り返しがあり、実現させるまで手間がかかります。
消費時間は▲大島２時間32分、△宮澤１時間42分。大島女流二段の残り時間はすでに30分を切っています。

（宮澤女流１級が攻めかかる）

（大島女流二段は辛抱しなければならなそうだ）

（独楽）

△６五桂▲５六金に△５七桂不成と後手が飛車交換を挑みました。代えて△８六歩や△７五歩と突いて、▲同歩と取ってもらったら△５七桂不成が理想だったと、本日、東京・将棋会館で対局立会人を務める佐藤義則九段は話します。仮に△７五歩▲同歩△８六歩▲同歩の交換が入っていたら、後手優勢でした。本譜は難解な形勢です。

（宮澤女流１級が飛車交換を挑んだ）

（独楽）

​​​​​​​（独楽）