（先に対局室に戻り、頬に手を当てて考え耽る上田女流二段）

（斎田女流四段を待つ対局室。「嵐の前の静けさ」を感じさせる）

（文）

図の45手目▲２六飛の局面で昼食休憩に入りました。３六の銀が狙われている状況です。△３五歩と打って助けるのが自然ですが、もしかしたら△３七銀不成～△１五角と、激しい展開にする順も読んでいるかもしれません。斎田女流四段はどう指すのでしょうか。

（囲いに収まった両者の玉）

（対局室は「香雲」の間。今は静かに両対局者を待っています）

（文）

図は36手目△５五角の局面。飛車を狙って厳しい一手です。斎田女流四段は飛角銀を目いっぱい捌（さば）いた格好で、このまま押し切ってしまえば優勢になります。いっぽう上田女流二段はここで踏みとどまれるかどうか。盤面の争点が限られているので、受け一方ではなく反撃を目指して強く戦いたいところです。午前中から早くも勝負所を迎えました。

（文）

（きれいに晴れた新宿の空。空気は冷たいですが、すがすがしい天気です）

いっぽう、盤面は序盤ながらピリピリと緊張感が漂ってきました。図は24手目△４五銀の局面。斎田女流四段は５四銀のまま△６四歩から△６五歩と６筋の攻めを見せるのではなく、積極的に銀を前線に繰り出しました。いつでも△５六歩を見せて先手陣を牽制している意味があります。上田女流二段は穴熊を目指す布陣ですが、４八の銀をどう活用するかがポイントになりそうです。

（文）

図は12手目△３三角までの局面。この将棋は▲７六歩△５四歩の出だしで始まりました。斎田女流四段が△５四歩で中飛車を明示したのに対し、上田女流二段は居飛車で対抗。戦型は居飛車対位取り中飛車となりました。

（文）