上の図は85手目▲５二竜の局面。ここから△７五飛成▲４三成銀△７四角▲５三竜△４五竜（下図）と進みました。加藤女流四段は９二角の活用を目指し、下図まで進んで、△２九馬からの詰めろと△４三金の成銀取りを見せて後手優勢となりました。遊び駒を使いながら、相手駒を一掃しているのですから痛快です。結果的に先手は△７五飛成に▲４二銀と、５三成銀を動かさずに張りついて攻めるほうがよかったかもしれません。（銀杏）


（大駒の活用で優位に立った加藤女流四段）

図は76手目△７九飛の局面。ここで香川女流四段は▲１四歩と端攻めに出ました。序盤で取った１筋の位を生かしています。以下、△１四同歩▲１三歩△同玉▲６六飛と進んでいます。１筋の細工で後手玉をつり上げましたが、歩切れでもあり、リスクある手順です。
（銀杏）


（対局再開前の加藤女流四段は扇子であおいでいた）

（日本将棋連盟創立100年の2024年９月８日に完成したヒューリック将棋会館千駄ヶ谷ビル）



（将棋道場、ショップ、カフェを併設した「棋の音」は10月１日にオープン。https://www.shogi.or.jp/kinone/index.html ）

（銀杏）

（将棋会館１階のオフィシャルショップ東京店）

（日本将棋連盟創立100周年を記念して作られた『日本将棋連盟創立100周年誌』も販売されている。将棋界の歩みがこの一冊で網羅できる）

（創立100周年記念グッズも）



(銀杏)
 

図は58手目△５六銀まで。午後になって局面の激しさが増しています。図で▲５三銀成△４五銀の進行ではなく、▲１二馬と香を取る手がありました。△１二同玉▲５三銀成と進んで先手香得。それも穴熊の香を取れたのは大きなポイントです。ただし、加藤女流四段にも▲５三銀成に△４七銀成と突破して主張があります。　（銀杏）



（強く対応する香川女流四段）