図は△３九歩成に金取りを放置して▲８六香と後手玉頭を狙った局面。放置すれば▲８三香成△同銀▲同角成△同玉▲６三竜があります。控室の評判は後手優勢ですが、この香打ちも後手としてはなかなか嫌な手のようです。▲８六香に対して（１）△７三馬は、以下▲２一歩成△４九と▲６五桂△６四馬▲同竜△同歩▲５五角で、先手の攻めはかなりの迫力。（２）△７一桂と持ち駒を投入するのが手堅いと見られています。


（勝負形に持ち込みたい加藤女王）

（室谷女流二段は優勢を維持できるか）

（睡蓮）

本局についてのレポートは、７月初めに発売の『将棋世界』2016年８月号に掲載予定です。
現在は2016年６月号が発売中。第９期マイナビ女子オープン五番勝負第１局についての記事も掲載されています。

（６月号の表紙は羽生善治名人）

（睡蓮）

（時刻は14時。控室がにぎわってきた）

（継ぎ盤に手を伸ばす近藤正六段。関東奨励会幹事で、奨励会初段の加藤女王を指導する立場だ）

（「将棋プレミアム」解説担当の金井六段。笑顔で検討に加わる）

（睡蓮）

控室では深浦九段、田中悠五段、高浜愛子女流２級（写真右）が検討中。


将棋は図の局面まで進んでおり、深浦九段は、「先手（加藤女王）が何か手を捻り出さないと後手（室谷女流二段）がよくなりますね」と話しています。

（睡蓮）

13時になり、対局が再開されました。

（12時50分、加藤女王が対局室に。室谷女流二段は早めに戻って考えていた）

（扇子で風を送りながら考える室谷女流二段）

（背筋を伸ばして盤上を見つめる加藤女王）



（再開の一手は、香の頭に歩をたたく▲９四歩だった）

（睡蓮）