（下が先手の清水女流六段。上が小山田アマ。小山田アマの前傾姿勢が深くなり頭で盤の半分ほどが隠れてしまっている。後手からは△８六桂という反撃筋がある。手番が回るまでは先手の攻めを面倒を見る展開になりそうだ）

（吟）

▲４六桂は角の利きを止めつつ後手陣の上を押さえた手だ。
再び中継室を訪れた塚田九段は「△４八歩は手筋風でしたが、後手が少し損をしたかもしれません。先手は歩切れなのでまだ難しいと思いますが、次に▲３四桂△同金直▲同銀△同金▲３五飛△同金▲４四角という猛攻も見えます。気になる順ですが、受けはちょっと難しいでしょうか」と話す。

やがて小山田アマの手が動き△８五歩を着手した。先手からの攻めが見えているが、飛車を使わなければ勝機はないと判断したのだろう。

（吟）

▲３五歩～▲４五銀と清水女流六段はじっくり駒を前に進める。次に▲３四歩と取り込めば相当な迫力だ。ただ△３五歩と取られるとどうやって攻めを継続させるのだろうか。▲３三歩や▲５四歩をからめての攻めか。先手は１歩しか持っていないので小技は繰り出しにくい。

（角を手持ちに飛・銀・桂で攻める清水女流六段）

（吟）

（今日の対局立会人、塚田泰明九段が中継室へ。図の局面を見て、「まだ形勢はどちらがどうのいうところではないですね。後手は飛車が使えてないので、まだ激しい戦いにはしたくないでしょうね」と語ってくれた）

（吟）

（吟）