「飛車を抑える展開になって、こちらに幸いしたと思いました。
▲３六銀と後手の桂をはずして、こちらの玉が安全になった
ので勝ちになったと感じました」（甲斐）。

「序盤のわかれで悪くなってしまって・・・・」（清水）。

（吟）

女流名人と女流王将の二冠を保持する清水を相手に勝利を収めた甲斐。
終局直後はやや表情の堅かった甲斐だが、感想戦が進むにつれ笑顔が
こぼれた。

（吟）

甲斐が清水を111手で破り、２回戦進出を決めた。終局は16時57分。
消費時間は甲斐２時間56分、清水３時間。
甲斐は２回戦で長沢千和子女流四段とベスト４進出を賭けて戦う。

（吟）

図は▲６六角と甲斐が打った局面。攻めては後手玉を睨み、
守りでは３九の地点まで利かす攻防の角。
これは▲４四角△同金▲３三銀のような手を狙っている。

（吟）
　

15時30分頃の局面。３六の地点をカバーしつつ、▲３四歩を狙う
▲２五銀を打った手に対して清水は23分考えて△５二金と寄った。
甲斐は踏み込み鋭くわずかな考慮で▲５二同竜引とした。
以下△同銀▲同竜△４三角が考えられる。
そこで▲４三同竜△同金に▲３四歩や▲６一角がありそうだ。

（吟）