この局面で野原女流初段が投了しました。終局時刻は15時44分。消費時間は、▲野原２時間20分、△甲斐２時間43分。
勝った甲斐女流五段は次戦で上田初美女流四段－渡部愛女流三段戦の勝者と対局します。

（独楽）

73手目▲９一歩成に対して、後手は手抜いて攻めて攻め合いになっています。図の△７六桂の味がよく、後手優勢になったようです。

（独楽）

図は15時過ぎ、後手が△４四金と弾いた局面。３五馬の利きを止められて、後手玉がいきなり詰んだり、詰めろがかかる筋はなくなったでしょう。▲同馬△同歩▲３四歩なら攻め合いのペースが落ちて、後手の△４八とが間に合ってきそうです。

先手は▲４四同馬△同歩に▲９五銀と出て、勝負していきました。


（後手の甲斐女流五段が受けに回って、一定の戦果を挙げた）
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​​​​​（独楽）

14時過ぎ、▲９三歩と垂らして、嫌みをつけにいっています。次の▲９五香△同香▲同飛が詰めろで、先手の攻めがつながりつつあります。
こうなると、後手の１二飛・２二銀・３二金が遊び駒になっているのが気になってきます。後手は駒得ながら活用できていない駒が多く、やっかいな局面といえるでしょう。遊び駒を使うため、まずは相手の攻めを受け止める必要がありそうです。

（野原女流初段。うまく嫌みをつけて、主導権を得た）


（甲斐女流五段にとっては大事な場面。相手の攻めを弾き返せるか）

（独楽）

先手の野原女流初段は▲７五角と打ちました。端と５三を狙う角打ちでプレッシャーをかけています。
先手の成功例としては、△３八歩成に▲９三角打△同香▲同歩成（１）△同桂▲同角成△同玉▲９五飛。ここまで進むと、いきなり後手玉が詰んでしまいます。この順は先手勝ちなので、後手としては△９三同桂に代えて（２）△７一玉などの変化が有力でしょう。それも危ないと判断するなら、図に戻って受けの手を考えることになります。

（野原女流初段は約２５分の考慮で▲７五角とした）

（独楽）