先手は７七角、４八飛、３四銀など、駒を穴熊側に向かわせ、うまく攻めの形を作りました。後手も飛車を手にできそうなので、激しい攻め合いになりそうです。図から▲４三銀成△４八馬▲同金△４三金▲７五角△７九飛が予想される進行のひとつです。時間は武富女流初段のほうが50分ほど多く残しています。

（対局開始前の岩根女流三段）

（牛蒡）

図は▲中村真－△礒谷戦の14時20分頃の局面。▲９七桂に礒谷アマが△７六銀と打ったところです。この銀打ちを見た中継室の田中寅彦九段は、「強いですね」と一言。対して▲６九飛などでは△８七歩成で、先手が手も足も出ない格好になりそう。実戦は中村女流三段が▲６六飛と浮き、▲７六飛△同歩▲８五銀△７五飛▲６六銀で後手の飛車を取りにいく筋を見せました。

（礒谷アマ）

（睡蓮）

▲２五桂△１五銀▲３七金△２四銀と進んで図の局面。後手が１歩得の戦果を挙げました。手順中の▲３七金で▲１五同香△同角だと、先手は端攻めを緩和され、後手は１五角を引いてから△２四歩の狙いが残りました。
図の局面から、先手はどこかで▲４八飛としたいですが、すぐに決行するのは△７五角と歩を取られてしまいます。

（序盤は武富女流初段がうまく立ち回った）

（牛蒡）

図の局面で岩根女流三段の手が止まりました。すでに30分近く考えています。後手の狙いは△３三角から角を交換して△８六歩と思われますが、その対応が先手は難しいかもしれません。岩根女流三段は脇息にもたれたり、額に手をやったりと、少し動きが見られるようになりました。

（序盤の勝負どころか。岩根女流三段はうまく対応したい）

（牛蒡）

▲中村真－△礒谷戦は、昼食休憩明けから本格的に戦いが始まりました。図の△８六歩で、後手の８筋突破はほぼ約束された状態。先手も玉の堅さを後ろ盾にして強く攻め駒をさばきたいところですが、果たして適当な順はあるでしょうか。

（中村女流三段）
（睡蓮）