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里見香奈女流名人への挑戦権を争う第45期岡田美術館杯女流名人戦（報知新聞社主催、ユニバーサルエンターテインメント特別協賛）リーグの最終９回戦全５局が11月13日、東京・将棋会館で行われます。

リーグ表はこちらです。

　

　

１敗で挑戦権争いの首位を走るのは前期挑戦者、伊藤沙恵女流二段。２敗で上田初美女流三段、香川愛生女流三段が追う展開で、挑戦権争いはこの３人に絞られています。

伊藤女流二段は最終局に勝てば挑戦決定、敗れた場合は上田女流三段―香川女流三段の勝者とプレーオフが行われ、その勝者が挑戦となります。

奨励会を退会し、2014年10月に女流棋士としてデビューした伊藤女流二段の通算成績は88勝36敗（0.710）。

その36敗のうち、タイトル獲得経験者、タイトル戦出場経験者（いずれも後に経験者となる女流棋士を含む）以外の女流棋士につけられた黒星はわずか３つ、しかも最後に負けたのが２年10カ月も前の2016年１月と、極めて安定して勝っているという印象の伊藤女流二段ですが、着地を決め前期に続き五番勝負出場を決められるでしょうか。

　

伊藤女流二段

　

プレーオフ進出の可能性がある上田女流三段と香川女流三段はこれまでに公式戦で８局指していて、成績は互いに４勝ずつ（香川女流三段の１不戦勝を含まない）と伯仲しています。

挑戦権にからむ伊藤女流二段―相川春香女流初段戦、上田女流三段―香川女流三段戦の２局は将棋連盟ライブ中継でご覧いただけます。

　

厳しい話になりますが、残留争いについても触れておきましょう。

陥落は４人。これまで１勝の相川女流初段、２勝順位下位の山根ことみ女流初段は、残念ながら陥落が確定していまして、渡部愛女流王位、中村真梨花女流三段、武富礼衣女流初段の３人により、残り２枠を避ける争いとなっています。

渡部女流王位は勝てば残留。最終局で直接対決が組まれている中村女流三段と武富女流初段は、渡部女流王位が負けて自身が勝てば残留となります。

渡部女流王位の最終局、谷口由紀女流二段とのこれまでの対戦成績は２勝１敗、中村女流三段―武富女流初段戦は初手合です。

　

笑う者あれば泣く者あり。運命の最終局はまもなくです。

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