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第4回グロービス・トライボーディアン ~囲碁棋士、安斎七段が初優勝!~

10月20日(土)に開催されたトライボーディアン日本選手権のレポートです

将棋、囲碁、オセロのボードゲーム3種の総合力を競う第4回グロービス・トライボーディアン日本選手権が10月20日(土)、東京都千代田区「パレスサイドビル」にて開催されました。

参加していただいた選手の皆様、ご協賛いただいたグロービス様、ご協力いただいた日本将棋連盟様、日本棋院様、日本オセロ連盟様、棚瀬寧様、誠にありがとうございました。

今回は98名が参加。プロ棋士も、囲碁の安斎伸彰七段、山田晋次六段、芝野龍之介初段にご参加いただきました。2年連続100人超えといきたかったのですが(惜しい!)、今回は当日になって来られなかった方が多かったようです。

第4回は名人戦クラス、一般クラス、初級クラスの3クラスに分かれ熱戦が繰り広げられました。



対局には無料アプリ「クエストシリーズ」を使用


1回戦で初代優勝者(栗生さん)と前回優勝者(佐谷さん)が激突!

今回は大会前からいくつかのトピックがありました。まず、大きなところで日本オセロ連盟様のご協力をいただけるようになったこと。これで将棋連盟様、日本棋院様と合わせて3種すべての団体様から協力を得る形になりました。各団体様にはお忙しい中、告知等で多大なご協力をいただき誠にありがとうございます。次回以降も何卒宜しくお願いいたします。

続いてのトピックは、初の地方大会となる長野県大会が開かれたり、大会前に有志による練習会が開催されるなど、皆さん独自のトライボーディアンを広める動きがあったこと。大変ありがたいことでございます。運営された方には深く感謝申し上げます。

また、日本経済新聞様と「情報ライブミヤネ屋」様に取り上げていただいたことで、今までトライボーディアンを知らなかった方にも広くその名が認知されました。将棋の藤井聡太七段とオセロの福地啓介くんの活躍が重なった際に、番組の制作担当者の方がいろいろ検索する中で偶然見つけてくれたそうです。

大会当日の参加者で特筆すべき点としては女性の参加者が多かったことが挙げられます。4回目にして初めて女性参加者が10人を超えました!きっとこの方たちの口コミによって次回はもっと増えるはず、と期待しています。トライボーディアンの敷居が徐々に低くなってきた、ということでしょうか。初級クラスの参加者が一番多くなれば大会として理想的かと思います。


さて、ここからは結果報告です。
3種目×6回戦、合計18局の長丁場を戦い抜き、上位に入賞されたのは以下の方々です。

【名人戦クラス】
優勝者に3万円の商品券他、上位20名入賞者に総額10万円分の商品券

1位 安斎伸彰
2位 阿部由羅
3位 石川輝
4位 栗生直樹
5位 葛山拓生
6位 高山弦大
7位 芝野龍之介
8位 山田晋次
9位 小林洋一
10位 井上敏宏
11位 山本健太
12位 佐谷哲
13位 浪江峻史
14位 吉田孝
15位 佐々木俊介
16位 梶原羊一郎
17位 棚瀬寧
18位 葛岡祥
19位 山内博文
20位 上杉諒平


名人戦クラス上位 左から2位阿部さん、優勝安斎さん、3位石川さん


【一般クラス】
上位10名に囲碁または将棋書籍

1位 田辺克彦
2位 小川詩織
3位 縣俊介
4位 鈴木健
5位 山田剛
6位 太田昌来
7位 菊池大輔
8位 後藤聡
9位 津田弘晶
10位 佐藤優輝


一般クラス上位 左から2位小川さん、優勝田辺さん、3位懸さん


【初級クラス】
上位10名に囲碁または将棋書籍

1位 小塩貴誠
2位 五十嵐琉飛
3位 山岸歓
4位 久保田裕信
5位 五十嵐琉珂
6位 市川直樹
7位 田村崇
8位 山岸宗馬
9位 鷲見裕治
10位 榎本ゆり子


初級クラス上位 左から3位山岸さん、優勝小塩さん、2位五十嵐くん


名人戦クラスでは囲碁のプロ棋士、安斎伸彰七段が2度目の出場で見事優勝を果たされました!おめでとうございます!!

プロ棋士として初、さらに囲碁勢(囲碁を最も得意とする人)として初の優勝となりました。


優勝スピーチをする安斎七段

トライボーディアンの囲碁は9路盤で行われますが、本大会の直前に「9路盤完全ガイド」という書籍が発売されました。



何を隠そう、この本の著者こそ安斎伸彰七段なのです。

先生は今回9路盤の書籍をまとめたことで、「囲碁に関しては負けない自信があった」とのことでした。囲碁棋士なのでもともと強いのは当たり前なのですが、それに輪をかけて絶対的な自信があったということでしょうか。こういうメンタル的な有利さは大きいですよね。また、「格下相手に取りこぼさないのは得意」ともおっしゃってました。

というわけで、当然のように囲碁は全勝でした。

ただそれだけで優勝できないのがトライボーディアンの厳しさ。今回安斎先生は13勝5敗という成績で優勝されたわけですが、囲碁6勝(全勝)に加えてなんとオセロでも全勝されたのです!

安斎先生はオセロも四段の実力者ですので、全勝しても不思議ではないのですが、決してオセロが弱い人にばかりあたったわけではありません。格上の七段、六段といった方にも勝っているのです。特に事実上の決勝戦となった石川さん(六段)とのオセロ勝負を逆転で制したのは、プロ棋士の勝負強さを見せつけられた気がいたしました。


「勝ったほうが優勝」のオセロ対決

囲碁全勝、オセロ全勝、これで12勝。しかし、これでもまだ優勝できないのがトライボーディアンの厳しさ。将棋で勝たなければ優勝ラインの13勝に届きません。将棋クエストのレーティング1505点(7級)の安斎先生がどうやって将棋で1勝を挙げたのか。気になりますよね?

私はてっきり、ご自分と同じような属性の人(囲碁、オセロが強い人)に当たって辛くも勝利、というパターンかと思っていました。しかし確認してみてびっくり、安斎先生が将棋で1勝を挙げた相手は六段の方でした。しかも将棋の内容をみてまたびっくり。安斎先生、めっちゃ強い!! 7級なんてとんでもない、間違いなく有段という内容でした。

トライボーディアンの上位者の実力は拮抗しています。今回も歴代の優勝者である栗生さん、高山さん、佐谷さん、上位常連の石川さん、阿部さんなど、後半になるとみなさん上位ボードに上がってくる辺りは、見ていて「さすが」と思いました。勝ったり負けたりの戦線を勝ち抜いて優勝するにはある程度の「当たり運」が必要だといわれます。しかし、今回の安斎先生の場合、当たりはそれほど恵まれたものではなかったように思います。

囲碁というもともとの絶対的な武器と、書籍執筆で手にした自信。それをバックボーンに格下相手には取りこぼすことなく、格上をもなぎ倒す力。いやー、強かったです。
安斎先生には「最強の3種棋士」という称号を進呈したいと思います。
改めて優勝、おめでとうございました!!!

と、いうわけで第4回大会は初のプロ棋士優勝、囲碁勢優勝ということでトライボーディアンの歴史に新しいページが書き加えられました。大会前からの盛り上がりも含めて話題豊富な回だったかと思います。

これを受けて第5回大会がどうなるのか、今から楽しみです。将棋勢、オセロ勢、囲碁勢と一通り優勝を経験して次は何勢が優勝するのか? 歴代優勝者による初のV2はなるのか? はたまたまだ見ぬツワモノが現れるのか? 興味は尽きません。

運営側としては大会後の盛り上がりを持続することが大事だと思っています。マイナビ出版としてもオセロ本の発売などで盛り上げていきたいですし、地方大会などの皆さんの活動も積極的に協力していきたいと思います。

ちなみに、今回は大会後についたて将棋、チェス、五目クエストのおまけ大会を実施しました。みなさんお疲れのところだったとは思いますが、意外にも多くの方にご参加いただきました。楽しんでいただけたようで何よりです。3種競技以外のおまけ大会は今後も実施していきたいと思います。


おまけ大会の様子。30人以上が参加されました。

以上、第4回グロービス・トライボーディアン日本選手権の報告でした。

今回参加された皆さんは知人、友人をお誘いの上ぜひ次回もご参加ください。参加したことはないけど興味はある、という方は恐れることは何もありませんからぜひ次回こそ参加してみてください(^^)

それでは全国のボードゲーム好きの皆様、第5回大会でお会いしましょう!



各クラスの優勝者。おめでとうございます!!
 
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