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藤井七段が昇段と同時に「達成してしまった」もうひとつの最年少記録

藤井聡太 七段昇段!
出世が早すぎるからこそ起きる不思議な現象とは???

藤井聡太六段が昨日5月18日に行われました第31期竜王戦ランキング戦5組準決勝で船江恒平六段に勝ち、2期連続昇級により七段に昇段しました。

15歳9カ月での七段昇段は史上最年少。

四段昇段や全棋士参加棋戦優勝など、多くの最年少記録を持つ藤井聡太七段ですが、またひとつ、勲章を手に入れました。

藤井七段、おめでとうございます!

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ただですね、藤井七段。最年少七段になったと同時に、自動的にもうひとつの最年少記録も手に入れてしまいましたね。

 

それは・・・

 

最年少・・・

 

最年少・・・

 

「最年少 新人王戦出られない」

 

・・・

現行規定では、新人王戦は六段以下しか出場権がありません。

これも名誉なことかとは思うのですが、まだプロ2年目なのにねえ・・・

藤井七段の昇段があまりにも早すぎるのです。

現在参加している第49期新人王戦が、藤井七段が新人王に輝く最後のチャンスとなります。

 

ちなみに、他の若手棋戦、YAMADAチャレンジ杯(五段以下)、加古川青流戦(四段以下)はすでに卒業していますので、最年少なのにもう若手棋戦には出られないのです!

 

3つの若手棋戦、藤井七段は昨年度すべてに参加していますが、結果は全部きれいにベスト8まで。準々決勝敗退となっております。

 

 

現在予約を受け付けております藤井聡太全局集 平成28・29年度版 愛蔵版は、「全局集」ですので、ある意味珍しい(?)藤井七段の敗戦譜も当然収録しています。

第1部「重要対局詳解編」の12局のうち、大連勝が止まった第30期竜王戦決勝トーナメント・対佐々木勇気五段戦と、第3期叡王戦本戦・対深浦康市九段戦の2局、第2部「解説編」48局のうち6局が敗戦譜となっています。

たった8局。少なっ。

と、いうことで、それほど時間も掛からずに敗戦譜すべてに目を通せてしまったのですが、YAMADAチャレンジ杯、加古川青流戦、新人王戦の敗戦における、解説・村山慈明七段の総括が特に興味深かったので、こちらで紹介します。

 

「219手の死闘」

第33局 第2回上州YAMADAチャレンジ杯
平成29年7月21日

勝▲三枚堂達也四段
 △藤井 聡太四段

この将棋は30秒将棋の醍醐味が満載だ。早指しゆえの疑問手も多々あるが、互いに秘術を尽くしてこれだけ指せるのはすごい。2、3局解説した気分。
図で△9六桂の寄せは時間のある将棋なら藤井はまず逃さない。1分将棋でも決断していたかもしれない。そこは30秒将棋のゆえで、責められない。
何回形勢が入れ替わったか分からない将棋だが、若者同士の名局と言える。

【図は△7九銀まで】
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※村山七段「△7九銀に代えて△9六桂と打つ絶妙の寄せがあった。以下▲同銀は△7七角成▲同桂△7八竜から即詰み。▲9六同香には△9九銀▲同玉△7七角成▲同桂△9七銀から寄り筋だった。」

「井出ワールドに屈す」

第39局 第7回加古川青流戦
平成29年9月2日

勝▲井出 隼平四段
 △藤井 聡太四段

熱のこもった好局。藤井直接の敗因は(図の)△7九飛だが、終始後手の美濃が薄く、実戦的には勝ちにくかったか。井出ワールド全開の一局。藤井はベスト8で敗退。

【図は△7九飛まで】
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※村山七段「△7九飛は疑問。△7六角▲3八金△4三角と息長く指せば互角」。図以下▲5九歩△6四銀に▲6二角が急所で先手が優位に立った。

「またもベスト8で敗退」

第41局 第48期新人王戦
平成29年9月7日

勝▲佐々木大地四段
 △藤井 聡太四段

▲1六歩(投了図)以下は即詰み。秒読みだったこともあり最後は藤井の攻めが切れてしまったが、それまでの攻防は見応えがあった

【投了図は▲1六歩まで】
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※編集部注:投了図以下△1六同玉は▲1七歩と打ち、△1五玉は▲1六香まで。△同玉は▲6七飛成以下詰み。また図の▲1六歩に△1四玉と逃げるのも▲1五香△2三玉▲1二銀△2二玉▲2一飛成まで。

 

いかがでしたでしょうか。村山七段、負けた将棋もほめています。

たとえ負けても見せ場を作るのが藤井将棋、ということでしょうか。

 

 

若くして若手棋戦の参加資格を失った藤井七段ですが、これからはより高いステージが主戦場です!

負けてなお、全棋士参加棋戦優勝経験のある実力者・村山七段をうならせる藤井七段ですから、どんなステージであっても、内容の濃い将棋を見せてくれることと思います。

51局の勝局、8局の敗局、2局の千日手局が詰まった『藤井聡太全局集 平成28・29年度版 愛蔵版』、ただいま予約受付中です。


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