藤井六段最短奪取のターゲット「王座戦」ってどんな棋戦?|将棋情報局

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藤井六段最短奪取のターゲット「王座戦」ってどんな棋戦?

王座戦挑戦者決定トーナメント出場を懸けた糸谷哲郎八段―藤井聡太六段戦が行われている本日、「王座戦」のしくみについて少しお話します。

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皆様こんにちは。将棋情報局です。

本日は第66期王座戦二次予選の糸谷哲郎八段―藤井聡太六段戦が行われています。

藤井六段にとって、今から最短で獲れる可能性のあるタイトルがこの王座戦。決着は本日夜の見込みです。


藤井六段(左)と糸谷八段

 

王座戦ってどんな棋戦?

ここで、王座戦について少し解説したいと思います。

王座戦は日本経済新聞社が主催するタイトル戦で、現在予選が行われているのが第66期。18期から前期チャンピオンに予選・本戦(または本戦のみ)を勝ち抜いた優勝者が挑戦する「挑戦手合」となり、第31期からタイトル戦に昇格しました。

前期65期は、五番勝負で中村太地六段が王座24期を誇る羽生善治王座を3―1で下し、悲願の初タイトルを手にしました。

 

現行の王座戦棋戦概要(日本将棋連盟HP内)は以下の通り。

全棋士と女流棋士4名で行われます。一次予選、二次予選のトーナメント戦を行い、二次予選を勝ち抜いた棋士とシード棋士の16名によって、挑戦者決定トーナメントを行い、挑戦者を決めます。例年9月から10月にかけて王座と挑戦者が五番勝負を行います。

本日行われている糸谷八段、藤井六段は、今期第1~第9ブロックに分けて行われている二次予選の第5ブロック決勝で、これに勝てば7人のシード棋士を含む16人で行われる挑戦者決定トーナメントに出場できます。

16人のトーナメントならシード人数は4人など偶数が一般的で、7人シードというのは半端な気がしますが、それは王座戦のシード棋士が前期ベスト4(五番勝負敗者を含む)+タイトル保持者という選考方法で決められているためです。

前期のベスト4は以下の通り。(以下、肩書は本日時点)

羽生善治竜王(※五番勝負敗者)
菅井竜也王位
斎藤慎太郎七段
青嶋未来五段

そして、現在のタイトルホルダーは以下の通り(中村王座を除く)。

羽生善治竜王
佐藤天彦名人
菅井竜也王位
渡辺明棋王
久保利明王将

羽生竜王、菅井王位は権利が重複していますので、まとめますとシード棋士は羽生竜王、佐藤名人、菅井王位、渡辺棋王、久保王将、斎藤七段、青嶋五段の7人となります。

その選考方法ゆえ王座戦のシード棋士数は年度によって違い、今期は7人のため、予選からの勝ち上がり9人を加えての16人トーナメントが行われる、というわけです。

一次予選から勝ち上がっている藤井六段。本日勝ったとしても、さらにシード選手、他の予選勝ち上がり者相手に4勝を挙げ、16人の頂点に立たないと中村王座の待つ五番勝負には出場できません。長い長い道のりですね。

プロ入り後から本日までの活躍はそれをやってのけてしまう可能性を感じさせるものですが、さてどうなりますでしょうか。

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将棋情報局編集(著者)