効率的に強くなろう!絵美菜流チャンク式将棋ドリル 第7回「挑戦状!チャンク式腕試し!」|将棋情報局

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効率的に強くなろう!絵美菜流チャンク式将棋ドリル 第7回「挑戦状!チャンク式腕試し!」

京大卒女流棋士、山口絵美菜女流1級が卒業論文の研究を元にした新しい将棋上達法「チャンク式将棋ドリル」を紹介します。

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中 今週もチャンク式の時間がやってまいりました!今回は一味違うチャンク式、腕試し編!新たな世界にお連れしますよ?それでは早速始めましょう!

まずは前回の復習から。

【復習問題】前回覚えた戦法は何でしたか?下の盤面にその形を思い浮かべてください。再現できた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)して答え合わせをしましょう。

前回覚えたのは「居飛車(いびしゃ)」。飛車が初形の位置のままで戦う「舟囲い」と相性のいい戦法でした。飛車が右にある時は玉は左、飛車が左にある時は玉は右に囲うという「玉・飛接近すべからず」という格言もご紹介しましたが、思い出せましたか?

今回は腕試し編ということで、どれくらい覚えられるようになっているかテストしてみましょう!「えっ!テスト?」と身構える必要はありません。「駒を何枚くらい覚えられるようになっているかな?」と軽い気持ちでまいりましょう!

レベル1~5まで、全部で10問出題します。各問で覚えた!と思ったら画像をクリック(またはタップ)して答え合わせをしてください。

【レベル1】
①駒1枚

②駒2枚

【レベル2】
③駒2枚

④駒4枚 

【レベル3】
⑤駒4枚
⑥駒6枚

【レベル4】
⑦駒8枚
⑧駒8枚

【レベル5】
⑨駒8枚 
⑩駒10枚

腕試しお疲れさまでした!レベル1~5までありましたが、レベル3まで行ければとりあえず合格です。レベル4まではこれまで覚えてきた「美濃囲い」「矢倉」「舟囲い」などの囲いや、「居飛車」「四間飛車」といった戦型の総復習といった問題を出題しました。

レベル5の2問はこれまで覚えてきた形と似ているけれども少し違う……という問題で、⑨は矢倉に角がくっついている形、⑩は美濃囲いの進化形「高美濃(たかみの)囲い」という囲いです。

チャンク式で覚えた形と違っていても、間違い探しのように「覚えた形とどこが違うのか?」という見方をすれば、一から覚えなおさなくても大丈夫。チャンク式将棋ドリル第1回 での「チャンク式将棋ドリルで将棋の記憶力を鍛える」というお話につながります。

問題はどれも実戦で部分的に表れやすい駒の配置なので、今回の腕試しで引っかかってしまったところは何度もチャレンジしましょう。「覚えられない」ということは「頭に入っていない」ということなので、対局中に「相手の駒の利きをうっかりしてしまった!」「こんなところに駒いたっけ?」となる方は盤上の駒を1枚ずつ見る癖をつけるところから始めましょう。

「駒は40枚あるのに、1枚ずつなんて見てられないよ!」という方には「四隅の香車をよく見なさい」という言葉を贈ります。だいたい隅っこにいる4枚の香車をぐるっと見回せば、自然と9×9マスの盤上を広く見る癖がつきますので、駒をタダで取られるハプニングがぐっと減る……かも?しれません!慣れてきたら「お互いの玉を見る」という癖もつけてみるとなおいいと思います。

それでは今週の宿題です。
①次の局面を駒1枚ずつよく見ましょう!(見るだけでOK)
②「囲い」の部分と「戦法」の部分に局面を4分割してみよう!
③今まで覚えた「囲い」「戦法」と似ている部分を探してみよう!
 


②と③は難しめの宿題。とりあえず①ができれば満点です!

それではまた次回もお楽しみに!

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著者

山口絵美菜
1994年5月4日宮崎県出身の女流棋士。小学5年生の時に将棋と出逢い、女流棋士になるために京都大学文学部に進学。2017年に卒業し、現在は大阪を拠点に将棋の棋力向上と普及に努めている。史上初の京大卒女流棋士で、将棋をテーマとした卒業論文『将棋の「読み」と熟達度』では「チャンク」について研究を行った。趣味は勉強と文を書くこと。