新刊案内「1冊でわかる右四間飛車」 ~右四間飛車の破壊力、恐るべし~|将棋情報局

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新刊案内「1冊でわかる右四間飛車」 ~右四間飛車の破壊力、恐るべし~

ここでは5月17日発売の「1冊でわかる右四間飛車 その狙いと対策」を紹介します。

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中 こんにちは。今月号の詰パラの最後に載っている藤井聡太四段作の詰将棋(15手詰)に挑戦し、やっと解けた!と思ったら初手から違っていた編集部の島田です。

めげずに新刊案内いきます。今日紹介するのは5月17日発売予定の藤倉勇樹先生の新刊「1冊でわかる右四間飛車 その狙いと対策」です。





本書はタイトルの通り、右四間飛車の狙いと対策が1冊でわかる、という戦術書です。右四間飛車といっても矢倉に対する右四間ではなく、ノーマル四間飛車に対する右四間です。


※こういうやつです

著者の藤倉勇樹先生は奨励会時代、右四間飛車で白星を荒稼ぎし、そのあとで振り飛車党に転向し、右四間飛車を受ける側になったという経歴の持ち主。

「右四間飛車の狙いと対策」を書いていただくのにこれ以上の適任の先生はいないでしょう。藤倉先生、ご執筆いただきありがとうございます!


その話に比べればかなりどうでもいいことですが、私、島田も一時期右四間飛車にハマっていたことがありました(ホントにどうでもいい)。


さて、本書は以下のような構成をしています。
 
第1章 右四間飛車の基本形
第2章 右四間飛車急戦型
第3章 右四間飛車左美濃型
第4章 右四間飛車穴熊型
第5章 その他の戦型

見ての通り、右四間側の形によって、章が分かれています。

今日はこの中から私の独断と偏見で「第3章 右四間飛車左美濃型」を紹介したいと思います。

この形です。




右四間側は「天守閣美濃」と呼ばれる陣形をしています。

完全に私見なんですが、右四間飛車の急戦型は玉がうす過ぎてうまくいった記憶がありません。

そして、端玉銀冠は手数がかかる割に、「端」と「銀の頭」という2つの弱点があり、これもせつない記憶しかありません。

島田的にはこの天守閣美濃の形で攻めるのが防御にかけた手数と攻撃力のバランスがちょうどいい感じがするのです(島田の私見どうでもいい説)。

次の局面を見てください。





四間飛車VS右四間+天守閣美濃の何の変哲もない局面に見えます、よね?

しかしかかし!!この局面ではすでに右四間飛車有利!(え?まじ?)

ここで△7五歩!▲同歩△7二飛!という仕掛けがあるのです。





次に△7五飛から△7三桂型を作られると先手は手も足も出なくなるので▲6五歩で決戦を挑みますが、△7七角成▲同桂に△2二角!が好手。





この△2二角が▲6六角の筋を防ぎながらの桂取りで非常に受けにくく、後手優勢となりました。


最初の図までの局面で先手が悪い手を指したようには見えなかったんですが、右四間飛車には一歩間違うとすぐに悪くなる、という一例ですね。

正しい先手の指し方を知りたい方は・・・・・・、

そうです。書籍でご確認ください。


今日紹介したのは本筋に入る前の前提知識みたいなところでした。本当は6五の地点に殺到する右四間飛車の破壊力をお見せしたかったんですが、残念です。


今回のブログで私が何を言いたかったかというと、本書は右四間飛車党にも参考になる
よ、ということです。四間飛車側の対策も載っているんですが、その対策が結構難しくて、「それ、初見で指せる人どれだけおんねん!」というのもあるので、そこまで勉強した上で右四間を指せば、かなりの確率で勝てると思います。

参考にならないデータとして、この本を読んでから私は将棋クエストでノーマル四間に右四間を多用してますが、結果、やや勝ち越しています(心底どうでもいい)。


右四間飛車でスカッとした将棋を指したい方、あるいは、いつも右四間飛車に悩まされていて、「いつか見返してやる」と思っている方、ぜひ本書を読んでみてください。

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著者

島田修二(編集)