新刊「早指しの極意」~極意その4・ゼットのときは一気に決めろ~|将棋情報局

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新刊「早指しの極意」~極意その4・ゼットのときは一気に決めろ~

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みなさんこんにちは。
家を出るとき雨が止んでいたので勝負をかけたのですが、途中で見事に降られた編集部の島田です。

さて、今日も張り切って新刊紹介いきます。

今回発売記念ニコ生も決まった、我らが大平先生の「早指しの極意」をご紹介。

前回はゼットを作るという極意を紹介しましたが、今回極意その4を紹介します。
極意その4は「ゼットのときは一気に決める」です。

ゼットとはしばらく安泰ということではなく、その一瞬が絶対的に安泰ということなので、自玉をゼットにした状態で敵玉を必至に持ち込むことができてはじめてゼットの意味がある、と大平先生は言ってます。確かにそのとおりですな。

今日は36ページに載っていた「一気に決める寄せ」を2題紹介いたしますので、みなさんも一緒に考えましょう!私は分かりませんでしたが、皆さんなら分かるはずです。

それでは、悠々自適な面持ちで次の図を見てください。

自玉は瞬間的にゼットです。
ただ敵玉は矢倉の形が残っていて「必至を掛けろと言われましても・・・」の局面。

みなさんなら次の一手、どう指しますか??

飛車がいい感じに縦横に配置されてるんで、並は▲2四歩でしょうか。
ただこの場合は△同馬と取られるんでダメです。

っていうか、普通に▲4一銀じゃね?
と、思ったあなた、ご安心ください。私と同じです。

しかししかし!▲4一銀は△4二金と逃げられて▲3二金に△1二玉がおしゃれでダメです。

正解はまさかの▲4三銀です!!

ぎょえーーー!何それ!?ただやん。
しかし△同金に▲3二銀が決め手!

腹銀炸裂ぅー。受けがないでやんす。
なんせ自玉はゼットですからね。駒渡しても必至を掛けりゃいいんです。
この大胆さが大事です。

さて、ゼットのときは大胆にいくと学び、賢さが2上がったところで、次の図を見てください。

相穴熊の最終盤って感じです。
龍2枚で迫ってますが、自玉の方も次に△3九と寄とされると必至中の必至。
と、いうわけでこの瞬間に寄せ切るしかないんですが、▲3一龍は△同金でだめそう、▲3二龍も△同金でだめそう、▲4四角はそもそも詰めろになっていなそう。


・・・・・・どうすりゃええねん。


さてみなさん、何が正解か分かりますか??

 


さぁ正解です。

正解は▲3二龍です!!


え?まじで?むしろ出島?
△同金と取られてどうしろというの?



ここから▲2一龍△同玉▲4四桂で受けなし!!

龍2枚たたっ斬っての桂打ち!
指した瞬間思わず「あちょーー!!」と叫びたくなる手順です。

そうかー。▲2一龍で手に入れた桂を打つんですね。
いやー、見えなかった。

まさに穴熊の醍醐味といえる勝ち方でしたが、みなさん分かりましたか?
私は分かりませんでした。

自玉がゼットのときはこれくらい大胆に行かなきゃいけないんですね。
しかも今回は穴熊という王手すら掛からないスーパーゼットの形だったんで何十枚捨てても必至さけ掛けちまえば勝ちだと。

いやー勉強になりました。

この手筋、あえて名付けるなら
「龍2枚切って桂打ちで勝つ手筋」
略して「龍龍桂」です。

もし実戦でこの「龍龍桂」を実現させた方がいたらご一報ください。
私が個人的に表彰させていただきます。

インパクトが強いのでまたもや終盤の極意を取り上げてしまいましたが、この本には序盤の極意、中盤の極意も載っています。

そして、4月21日(火)の18時から本書の発売を記念して大平先生がニコ生に登場します!

詳しくはこちらで

「早指しの極意」発売記念イベント詳細決定! ~検証!大平五段は早指しに強いのか?~

みなさん、当日をお楽しみに。

 

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