2016.05.27
新刊案内「矢倉△4五歩反発型の謎」 ~塚田九段のサイン本予約開始!~
こんにちは。
好きな粒子はヒッグス粒子の編集部島田です。
今日も元気に新刊案内いきます。紹介いたしますのは来月発売の塚田泰明九段の新刊「矢倉△4五歩反発型の謎 ~なぜ▲4六銀・3七桂型は滅んだのか?~」です。
本書は、数十年にわたって続いた矢倉の基本形▲4六銀・3七桂型を根底から覆し、矢倉戦法を百花繚乱の戦国状態に陥れた張本人「矢倉△4五歩反発型」について解説したものです。
この△4五歩反発型のせいで矢倉の定跡についていけなくなってしまい、「最近の矢倉はさっぱり分からん」と思っているのは私だけではない、ですよね?
そもそも△4五歩反発型って何?っていうと、これです。
矢倉で先手が▲4六銀と上がった手に対してすぐ△4五歩と突くやつです。
この△4五歩反発型の基本コンセプトは「後手番でも攻め合うこと」だと塚田九段は言っています。確かに▲4六銀・3七桂型では先手が攻めて、後手は△5三銀~△4二銀として専守防衛の構え、というのが見慣れた構図でした。
しかしそこは「攻め100%」と言われる塚田九段。「▲4六銀には△4五歩を突いてしまってはどうか」と秘かに研究を進めていたそうです。そして2013年6月に実戦で採用し見事に勝利。△4五歩が見直される大きなきっかけを作りました。
そして、▲4八飛(下図)の局面で、ある一手が発見されたことで△4五歩反発型の優秀性が決定的になります。
ここでは△4四銀右と指したくなるのが普通、ですよね?塚田九段も「この作戦の研究を始めた当初は、こう指すしかないと頭ごなしに考えていた」と書いています。
以下、▲4六角△同角▲同銀△4七歩▲3八飛△4九角・・・と進みます。詳細は書籍を読んでいただければと思いますが、塚田九段の研究によるとこれでも後手が有望だそうです。
しかし、△4四銀右を上回る後手の有力手がありました。それが△9四歩!!です。
まじか!!!
じっと!!!!
4筋方面で戦いが起こっているのに悠然と△9四歩とは何ということでしょうか。
塚田九段はこう書いています。
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△9四歩という手を初めて見たときは本当に驚いた。そしてこの手が、現在主流になっている。
「4筋でいちゃもんはつけたものの、私はこっち方面で戦う気はありませんよ。むしろ4筋で得た一歩を使って7~9筋の方を攻めますよ」というのが、△9四歩のコンセプトだ。9筋を絡めて、△7三桂と活用する構想は秀逸で、この作戦の幅を大きく広げた。
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ここから△9四歩以下の解説が詳しく書かれているのですが、まさに目からウロコ。目から鋼の剣な手順で、思わず「ガッテンガッテン!」と机を叩きたくなるのです。
矢倉△4五歩反発型の謎は本書がすべて解いてくれます。
ただ、それは本書の第1章に過ぎません。第2章、第3章では先手が▲4六銀はダメと見て▲2六歩や▲1六歩と突いて来たパターンが解説されています。そしてそのときも後手が「攻め合って勝てる」ことが証明されています。
本書は矢倉戦法の転換を宣言した歴史的一冊ですが、同時に実用書でもあります。本書を読めば、後手で矢倉になったらその時点で「よし!」と思えるはずです。
さて、実は本書では予約特典として塚田九段のサイン本がゲットできます!
そしてその予約受付が本日から始まっています!
「攻め100%」「塚田が攻めれば道理が引っ込む」と言われた塚田九段が贈る、後手番でも攻めて勝つ矢倉の極意。ぜひサイン本で読んでみてください。
予約ページはこちら!
https://book.mynavi.jp/ec/products/detail/id=53592
それでは皆さん、今週も良い週末将棋ライフを!