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藤井聡太二冠がタイトルを獲得! 将棋界の歴史が塗り替わった2020年を振り返る

『4強』渡辺明名人、豊島将之竜王、藤井聡太二冠、永瀬拓矢王座の活躍が目立った1年

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今年も様々なことがあった将棋界。記録が塗り替わったり、タイトル保持者が変わったり、中断期間があったりと、激動の1年でした。中でも目立ったのが渡辺明名人(棋王・王将)、豊島将之竜王(叡王)、藤井聡太二冠、永瀬拓矢王座の『4強』の活躍です。彼らに焦点を当て、今年1年を振り返ってみましょう。

【1月~3月】止まらぬ快進撃!渡辺明名人

今年の前半の主役は何といっても渡辺明名人でしょう。第45期棋王戦では若手の本田奎五段の挑戦を3勝1敗で退けて8連覇。第69期大阪王将杯王将戦では挑戦者の広瀬章人八段に第5局までは2勝3敗と追い詰められるも、そこから2連勝で防衛を果たしました。

また、第78期A級順位戦では9戦全勝を達成。第77期B級1組での12連勝と合わせて21連勝と勝ちまくりました。向かうところ敵なしのまさに無敵状態でした。

【6月~8月】偉業達成!藤井聡太二冠

4月、5月と新型コロナウイルス感染拡大防止策として、対局者の長距離移動を含む公式戦の対局が中断されていました。この期間に力をめきめきと付けた棋士がいました。それが藤井二冠です。『『高校生二冠 藤井聡太 ―完全収録! 第61期王位戦、第91期ヒューリック杯棋聖戦―』(発行:日本将棋連盟)に掲載されたインタビューでは、「じっくり自分の将棋を見直しました。クセを見直し、序盤を調べました。次の対局までこれだけ時間を取れることはなかなかありませんから、じっくり課題に取り組めました」と語っています。

藤井二冠の対局再開は第91期ヒューリック杯棋聖戦決勝トーナメント準決勝からでした。準決勝と挑決の間が中1日というハードスケジュールながら、連勝で挑戦権を獲得。タイトル挑戦の最年少記録を塗り替えました。

棋聖の保持者は渡辺棋聖。前述の通り、無敵状態の第一人者が相手とあっては、流石の藤井二冠でも厳しいかと思われました。しかし、結果は皆様ご存じの通り。歴史的妙手が飛び出すなど、素晴らしい内容で渡辺棋聖から3勝1敗でタイトルを奪取してしまったのです。

17歳11カ月での初戴冠は、屋敷伸之九段の持つ18歳6カ月の記録を大きく上回る最年少記録です。

さらに、藤井二冠の活躍は止まりません。棋聖戦に挑戦中に第61期王位戦の挑戦権を獲得。木村一基王位との七番勝負では、破竹の4連勝でタイトルを奪取しました。これにより、複数タイトル保持記録、最年少八段記録を更新。また一つ、歴史に名を刻みました。

藤井二冠にタイトルを奪われてしまった渡辺二冠でしたが、延期になっていた第78期名人戦七番勝負では豊島名人から4勝2敗で名人を奪取。すぐさま三冠への復帰を果たしました。

【9月~12月】歴史的死闘を演じた両者が活躍! 豊島将之竜王&永瀬拓矢王座

6月に開幕した第5期叡王戦七番勝負は、まさに死闘でした。第1局は千日手指し直しで始まり、第2、3局は持将棋。決着は第9局まで持ち越され、豊島竜王が4勝3敗2持将棋(1千日手)でタイトルを奪取しました。番勝負で第9局が行われるのは史上初の出来事でした。

さらに、豊島竜王は第33期竜王戦で防衛に成功します。挑戦者はタイトル100期を目指す羽生善治九段でした。今まで獲得したタイトルをすべて翌期に失ってしまっていた豊島竜王ですが、ようやく初防衛となりました。

一方、叡王を失冠してしまった永瀬王座も負けを引きずりません。久保利明九段の挑戦を受けた第68期王座戦は3勝2敗で防衛。タイトル獲得3期により、九段へ昇段となりました。

また、第70期王将戦挑戦者決定リーグのプレーオフでも両者は激突。ここを制した永瀬王座が二冠復帰を懸けて、1月10日から渡辺王将との七番勝負に挑みます。

【2021年】4強時代が続くのか!?それとも……

結局、2020年にタイトルを獲得・防衛したのは4強のみでした。この傾向が2021年も続くのか、それとも誰かが抜け出すのか。はたまた4強に割って入る棋士が出現するのか。興味が尽きません。

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2020年の主役だった4人。左から渡辺名人、豊島竜王、藤井二冠、永瀬王座(藤井二冠・永瀬王座の写真は将棋連盟提供)

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