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渡辺明棋聖VS藤井聡太七段の棋聖戦第3局は角換わりに! 序・中盤は猛スピードで進み、早くも終盤戦に突入

渡辺棋聖の待機戦術に対し、藤井七段が果敢に仕掛ける

藤井聡太七段が一気の3連勝で初タイトルを獲得するのか、それとも渡辺明棋聖が勝利して反撃ののろしを上げるのか。将棋のタイトル戦、第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局(主催:産経新聞社)が本日7月9日に東京都「都市センターホテル」で行われています。歴史的な一局になるかもしれない本局は、両者の研究がぶつかり、猛スピードで進行中です。

先手番の藤井七段は得意戦法の角換わりを選択。渡辺棋聖は銀を上下に、玉を左右に動かして手損を重ねます。初めて見る人は驚くかもしれませんが、これが定跡。一番いい形で先手の攻めを受け止めたいという思想です。あわよくば千日手も視野に入れています。

この形は藤井七段も渡辺棋聖も経験済みです。ほとんど時間を使わずに、藤井七段が▲4五桂と跳ねて戦闘開始。ここまで43手進行し、先手の藤井七段は17分、後手の渡辺棋聖は8分しか使っていません。

さらに手がパタパタと進み、藤井七段は攻めを継続するために▲1八角と遠見の角を設置。うまい一手に見えますが、これも定跡です。どんどん、どんどん手が進行していきます。

やがて前例が減っていき、ついに未知の局面を迎えます。ところが両者の早指しが止まりません。駒交換は何度も行われ、先手の駒台には金銀が、後手の駒台には角2枚が乗りました。さらには両者成駒を敵陣に作って、もはや終盤戦に突入しています。72手目の局面で、藤井七段は39分、渡辺棋聖は31分の消費時間。本局は早指し棋戦ではもちろんありません。持ち時間4時間のタイトル戦です。現代将棋はどこまで研究しなければならないのだろうかと思わさせられます。

11時時点での局面は、先手の攻めがひと段落し、後手が反撃している状況です。渡辺棋聖が藤井玉の玉頭から歩を用いた攻めを繰り出しています。△8七歩と王手で歩を叩かれた局面で、藤井七段が最初の長考中。ここでの応手でこれからの進行がガラリと変わるだけに、まずは最初の山場と言えます。

ここからは藤井七段と同様、渡辺棋聖も長考に沈むことになるでしょう。よって早い終局時間にはならないと思われます。最年少タイトルホルダーの誕生か、それとも三冠保持者が待ったをかけるのか、進行を見守りましょう。

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後世まで語り継がれるかもしれない番勝負(写真は第2局開始時のもの)【提供:日本将棋連盟】


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