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「藤井聡太全局集 平成30年度版」について藤井七段にインタビューしてみた。

注目の師弟対決、藤井聡太は何を考えていた?

みなさんこんにちは。将棋会館に行った際は必ず鳩森八幡神社にお参りする編集部島田です。

将棋界のニュースター藤井聡太七段の棋譜を解説つきで収録した年に一度のお楽しみ書籍、それが「藤井聡太全局集」でございます。



ただいま絶賛予約受付中の本書について書いてみたいと思います。

まず、今回の収録局ですが、以下のようになっています。

<第31期竜王戦>(7局)
 中田功七段
 阿部隆八段
 阿部光瑠六段
★船江恒平六段
★石田直裕五段 
★都成竜馬五段
 増田康宏六段

<第77期C級1組順位戦>(10局)
 豊川孝弘七段
 森下卓九段
 西尾明六段
 青野照市九段
 千葉幸生六段
 増田康宏六段
 門倉啓太五段
★富岡英作八段
 近藤誠也五段
★都成竜馬五段

<第3期叡王戦>(4局)
 木下浩一七段
★小林裕士七段
 千葉幸生七段
 斎藤慎太郎七段

<第59期王位戦>(4局)
 小林健二九段
 小林裕士七段
 北浜健介八段
 大橋貴洸四段

<第66期王座戦>(9局)
 小林健二九段
 平藤真吾七段
 豊川孝弘七段
 村田智弘六段
 畠山鎮七段
★糸谷哲郎八段
 屋敷伸之九段
 深浦康市九段
 斎藤慎太郎七段

<第44期棋王戦>(5局)
 牧野光則五段
 古森悠太四段
 大石直嗣七段
 中村亮介六段
 菅井竜也王位

<第68期王将戦>(3局1千日手)
★南芳一九段
★杉本昌隆七段千日手
★杉本昌隆七段
 井上慶太九段

<第89期棋聖戦>(4局)
 西川慶二七段
 阪口悟五段
 竹内雄悟四段
 大橋貴洸四段

<第12回朝日杯将棋オープン戦>(4局)
 稲葉陽八段
 糸谷哲郎八段 
★行方尚史八段
★渡辺明棋王

<第26期銀河戦>(3局)
 平藤真吾七段
 藤倉勇樹五段
 上村亘四段

<第68回NHK杯>(1局)
 今泉健司四段

<第49期新人王戦>(6局)
 古森悠太四段
   八代弥六段
 近藤誠也五段
 青島未来五段
 出口若武三段
★出口若武三段


以上です。全部で60局となっています。

ところで、★がついているやつなんなん?っと、思いましたね?
これは第1章の「重要対局詳解編」で詳しく解説されている対局となります。

朝日杯の準決勝・決勝、新人王戦の決勝、竜王戦の七段昇段の一局、升田幸三賞の△7七同飛成、順位戦の18連勝、王将戦の230手での大逆転劇、叡王戦の鬼手▲5七玉、などなど。いずれも記憶に残る対局となっております。

今回、前作と違う点が2点あります。
1点目は「バラエティに富んだ解説陣」です。「平成28・29年度版」では村山慈明七段お一人に解説をお願いして、力のこもった素晴らしい解説をいただきました。「平成30年度版」では佐藤天彦名人、斎藤慎太郎王座、杉本昌隆八段、畠山鎮七段、千葉幸生七段、大石直嗣七段、村田顕弘六段、そして前回に続き村山慈明七段の合計8人の方に解説をお願いしました。

タイトルホルダーや師匠が藤井七段の将棋を解説する。考えるだけでもワクワクします。しかも斎藤慎太郎王座などは自分と藤井七段との将棋を自戦記風に解説してくれています。これは貴重ですよ。

前作との違い2点目は重要対局詳解編で解説されている対局にすべて「藤井聡太七段自身のコメントが入っている」、ということです。やはりご本人が登場するというのは大きいです。ちなみに、「重要対局詳解編」には入ってないんですが、竜王戦の増田康宏六段戦には藤井七段自身の解説があります。

今日はそれらのコメントの中から第68期王将戦の杉本昌隆七段戦についてのものを紹介します。
遂に実現した師弟対決ということで大きな注目が集まった一局でした。
 

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私、島田。僭越ながら藤井七段にインタビューさせていただきましたよ。



昨年の将棋年鑑インタビューに続いて人生2度目の藤井聡太でしたが、なにしろあの藤井七段ですからね。昨年同様緊張しました。

藤井七段の方は、前回よりはなめらかにしゃべっていただいたような気がします。これは藤井七段がこの1年でインタビューに慣れたか、私との信頼関係が1年の間に熟成されたかどっちかだと思いますが、おそらく前者でしょう。

前置きはさておき、インタビューのほうを。

――王将戦の杉本昌隆八段戦。ついに師弟戦が実現しました。
「どこかで対戦することになるとは思っていたんですが、プロになって1年ちょっとというのは思ったより早かったなと思います。公式戦で盤を挟むというのは幸せなことだなと思いました」

――印象に残る局面を上げてください。
「えーっと・・・そうですね。74手目△4五飛に▲6八角と上がったところです」


※後手杉本八段が苦しい局面で△4五飛!の勝負手を放った。後手がなんとか暴れていこうとした手だが、5九の角を▲6八角と上がったのが冷静。これで後手は暴れることすらできなくなり、藤井七段が杉本八段の攻めを完全に受け止めた形になった。

――何もさせないよ、というやつですね。
「(笑)ピッタリ受かる手だったので。あと、印象に残る局面というのとはちょっとずれてしまうんですけど」

――はい。
「最後の方にこう指されたらキレイに詰むな、と思っていた順があって自分の頭の中で勝手に考えていました(笑)」

――そんな順があったのですか。実現はしなかったんですね?
「ええ。本譜はそうならなかったんですけど。どこだっかな?結構キレイに、25手くらいで詰む順なんですよ」

――こう指してくれないかなー、と思ってたわけですね?(笑)
「ははは。自分の脳内だけですけど(笑)」

――そういうことって結構対局中にあるものなのですか?
「いや、珍しいです。だからよく覚えてるんです」

――手順的にもわりと華麗な詰み筋だったんですか?
「どうだったかな?ちょっと局面見ていいですか?」

(といって、自分のスマホを操作して局面を見せてくれる藤井七段)

「よく見たらだいぶ先の変化なので出るわけなかったですね(笑)」



「この局面で実戦は△7三銀打だったんですが、(スマホの局面を進めながら)△9七歩成としてくれば、(ここからすごい早口で)▲9四桂△8三玉▲8二角△7三銀にそこで▲6四金と出て、以下△8二銀▲同桂成△同玉▲7三銀△9二玉▲8二金△9三玉▲9四歩△同玉▲9五銀△9三玉▲8四銀上△9四玉▲9五銀△9三玉▲5七角△7五桂▲同角△同歩▲8四銀上△9四玉▲8六桂までです」



――おおーー!!すごい。よくわからなかったけど銀が行ったり来たりしてパズルのような手順でした。これが実現したらすごかったですね。
「そうですね。ちょっと期待していたというか(笑)」

――それで対局後に杉本先生に「こんな順が・・・」という感じでお話されたんですか?
「いや、今初めて口にしました(笑)」

――もし言っていたら杉本先生に「そんなこと考えてほくそ笑んでたのか!」といわれそうですね(笑)

「ははははは(笑)」



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民放でも大きく取り上げられた注目の師弟対決の裏側にまさかこんな面白エピソードがひそんでいたとは!心がほっこりといたしました。

そして世間の視線を意に介さない藤井聡太、改めて大物だなと。
緊迫の終盤戦のさなかで「こうしたらキレイな詰みだなー」と脳内でほくそ笑む藤井先生。好きです。

『藤井聡太全局集 平成30年度版』ではこのようなコメントが重要局の12局にありますので面白い内容になっていると思います。

本書は現在予約受付中です!!
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※腕にハンカチを乗せるパターン
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