ちょっとためになる、OSと階層の話。|MacFan

Mac Fan編集部ブログ

ちょっとためになる、OSと階層の話。

突然ですが、OS Xのファイル管理についてのお話を1つ。
ファイル管理の基本といえば、ファイルをフォルダに入れて仕分けすることですよね。また、フォルダの中にフォルダを作り、フォルダを細分化して管理することも多いかと思います。このファイルとフォルダの位置関係は「階層」と呼ばれ、フォルダの中にあるファイルは、そのフォルダよりも下の階層に位置しています。たとえば、「A」というフォルダの中に「B」というフォルダがあり、その中に「test.txt」というファイルがある場合、その階層は下記のように表記できます。

A/B/test.txt

ちなみにOS Xの第1階層(一番浅い階層)は[Macintosh HD]という名前です。その中に[ユーザ]フォルダや[アプリケーション]フォルダ、[システム]フォルダなどが内包されています。複数のユーザで同じMacを使用している場合、各ユーザのファイルは[ユーザ]フォルダの中にまとめられ、他のユーザからは閲覧できないようになっています。
当然、[デスクトップ]の中身も各ユーザで変わります。なので、[デスクトップ]はユーザフォルダの中にあります。画面に大きく表示されているデスクトップは、実はMacintosh HDの中にあるフォルダなのです。

ところで、皆さんはデスクトップの右上に何を置いていますか?
私は「Macintosh HD」です。私は昔からのクセが抜けず、ファイルにアクセスするときはかならずMacintosh HDをダブルクリックしています。ハードディスクが右上にないとどうにも落ち着きません。
昔のMac OSでは右上にハードディスクのアイコンがあるのは当たり前だったのですが、Mac OS X 10.6(スノーレパード)からはデスクトップにMacintosh HDが表示されなくなったため、OSインストール後は毎回[Finder環境設定]の[デスクトップに表示する項目]で設定を変更しています。

注意したいのは、この設定変更によってデスクトップに表示されるMacintosh HDはあくまでも仮想的なフォルダ、エイリアスのようなものだということ。デスクトップにMacintosh HDを表示した状態で、ファインダのウインドウを開き、ユーザフォルダの中にあるデスクトップを覗いても、そこにMacintosh HDは出てこないのです。正しい階層表示を見たいなら、当然Macintosh HDは非表示にしたほうがよいでしょう。
しかし、古い操作に慣れている、という人は、Macintosh HDを表示したほうがより直感的に操作できるかもしれません。「正しい表示」が必ずしもユーザにとっての最適解ではない、という1つの事例だと思います。

【白石倖介/Mac Fan】