2015.09.23
知れば知るほど奥深いヨセミテの仕組みを解き明かす
「何でもできる」権限を持つ
「root(ルート)」とは、古来よりUNIXに存在する特権ユーザの名称です。通常、キーボードからコマンドを入力したりGUIからマウスでダブルクリックして起動したプログラムは、それぞれ起動したユーザの権限の中で実行され、そのユーザの権限で読めるファイルだけが読め、書けるファイルだけが書き込めるようになっており、ほかのユーザのファイルは読み書きできないようになっています。しかし、rootユーザならば誰のファイルでも読んだり書いたり、消したりもできます。また、OSを構成するプログラムや設定ファイルのほとんどはrootが所有しているため、これらのファイルを変更することも簡単にできてしまいます。
結果、なんらかの方法でrootというユーザでプログラムを実行できるようになると、そのOSの上では何でもできるようになります。何でもできるというと便利に思えますが、つまりはうっかりファイルを消してしまったり、悪意ある改ざんも行えるようになるので、これは大変なことになるわけです。