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ロボアドバイザーとは何か

ロボアドバイザーとは何か

 NISAが来年から新しくなりますが、「どの商品を購入したらよいかわからない」「投資の知識がないと難しそう」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。ロボアドバイザーは、スマホやPCから、自動でおまかせの資産運用を行えるサービスです。いくつかの質問に答えるだけで、その人にあったポートフォリオ(金融資産の組み合わせ)を提案し、自動で運用します。

※画面はイメージです。ウェルスナビ提供

 一人ひとりに合わせたおまかせの資産運用サービスは、従来は富裕層など一握りの人々のためのものでした。

 資産運用の専門家が専属でつき、その人の人生設計や生活状況などに合わせて運用し、投資の判断やタイミングをすべておまかせする、というものです。ただ、こうしたサービスは多くの場合、対面で一人ひとりに合わせたきめ細やかなサポートを行うため、手間もコストもかかります。そのため、かなりまとまった金額がなければ利用できなかったり、手数料が高かったりと、一般の人にとってはハードルが高いものでした。

 しかし、退職金の減少、少子高齢化の進行といった社会構造の変化が進み、働きながらの資産運用が大切な時代になった今、一人ひとりに合わせたおまかせの資産運用サービスは、一般の人にとってこそ必要です。ロボアドバイザーは、テクノロジーを活用することで、富裕層レベルの資産運用を誰もが行えるようにしました。これにより、投資の知識や経験の有無、資産の額によらず、海外の富裕層も実践する王道の「長期・積立・分散」の資産運用を誰でも行うことができます。

 主要なロボアドバイザーの預かり資産の合計は1兆円(※)を超え、仕事や家庭、趣味などに忙しい「働く世代」を中心に利用されています。

おまかせの資産運用とは

 ロボアドバイザーのように、資産運用をおまかせできるサービスで使われているのが「投資一任」という仕組みです。どの銘柄をどれだけ買うか(売るか)といった投資判断から実際の取引までプロに任せることができます。

 富裕層が資産運用を任せるプライベートバンクも、投資一任を使っています。忙しく働き財を成した人ほど、自分の得意分野ではない資産運用はプロにまかせ、自分の時間は仕事や家族のために使いたいと思うのは自然なことでしょう。プロに任せるメリットの一つは、一人ひとりの状況にあったポートフォリオを提案してくれることです。

 例えば20代の方は運用期間が長いので、リスクの高い株式を中心に、退職が近い方はリスクを抑えた債券を中心に、などとポートフォリオを変えるのが理想的です。

 プロに資産運用を任せる選択肢として、たくさんの人から預かったお金をプロが一括で運用する「投資信託」が紹介されることがあります。しかし、投資信託はあくまで金融商品の1つであり、どの投資信託をどれだけ買うかなど、自分で管理し続ける必要があります。その時の状況に合わせてどの商品が自分に合っているのかを自分で判断したり、ライフステージごとに投資対象が適切かどうかを自分で見直し、組み替えたりする必要も出てきます。

※ウェルスナビ提供

 それに対して投資一任の場合は、一人ひとりに合わせて複数の投資信託等を組み合わせたポートフォリオをプロが組んで運用します。その人のライフステージに合わせてポートフォリオをフレキシブルに変えていくこともでき、資産運用を何十年もまるごと任せることができます。

人間の脳は資産運用に向いていない

 ロボアドバイザーの特徴の一つは「感情に惑わされずに続けられる」点です。長期投資を成功させる秘訣は、短期的な相場の動きに振り回されずに淡々と続けることです。

 しかし、人間の脳はもともと資産運用に向いていません。行動経済学の研究では、人間は損をすることを極端に嫌うことがわかっています。「損をすること」と「得をすること」を比べると、損をした時の感情の振れ幅は、同じ金額を得した時の2倍になると言われています。

 冷静に考えれば、相場が下がったときに安く買うのが得なのですが、自分の資産が目減りするのを見ると、どうしても「資産運用をやめる」といった行動をとってしまいがちです。自動で資産運用を行うロボアドバイザーにおまかせすれば、直感に惑わされることなく、淡々と資産運用を続けられます

 富裕層が「プロにおまかせ」するのは、自身の感情に左右されずにリスクを抑えながらリターンの最大化を目指すのに一番効率的だから、という理由もあるでしょう。

 また、働く世代は仕事や家庭、趣味に忙しい方が多いかと思います。ロボアドバイザーは、テクノロジーの力によって、富裕層が使うサービスを手が届きやすくしたものです。資産運用はプロにまかせ、自分が使える時間を有効に活用したい、という方にロボアドバイザーはおすすめです。

(※)一般社団法人日本投資顧問業協会 「契約資産状況」より、ロボアド主要5社の預かり資産時価を集計(2022年12月末時点)

ウェルスナビ株式会社

ウェルスナビ株式会社は、ロボアドバイザーによる個人向け資産運用サービス「WealthNavi(ウェルスナビ)」を提供する企業。財務省出身の柴山和久が「誰もが安心して手軽に利用できる次世代の金融インフラを築きたい」という思いから、2015年4月に創業した。2016年7月にサービスを正式リリースし、預かり資産は8,000億円を突破している(2023年4月時点)。「WealthNavi」は、「長期・積立・分散」の資産運用を全自動で行うサービスで、高度な知識や手間なしに国際分散投資を行うことができる。

 

牛山 史朗

ウェルスナビ 執行役員 リサーチ&クオンツ
働く世代の誰もが「長期・積立・分散」の資産運用を行えるようにしたいという想いから、2015年12月にウェルスナビに入社。金融工学の専門知識を活用し、自動の資産運用サービス「WealthNavi(ウェルスナビ)」の資産運用の仕組みを開発・リードしてきた。ウェルスナビ入社以前には、三菱UFJ信託銀行で個人向けの資産運用アドバイスなどを担当した後、野村證券にてグローバルな投資戦略の開発を行った。京都大学工学部で人工知能を研究、京都大学大学院情報学研究科で金融工学を専攻。

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