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自分に合ったリスクで資産運用をしよう

確認すべきは「リターン」ではなく「リスク」

 資産運用をするとき、リターンばかりを気にしてしまうという人は多いのではないでしょうか。せっかく運用するのだからより高いリターンを得たいと思うのは、自然なことです。

 しかし「長期・積立・分散」の資産運用をするうえで、リターンよりも気にしたほうがよいのはリスクです。長く続けていくためには、自分がどれくらいリスクを取れるかを、しっかりと把握しておくことが大切です。

 リスクとリターンはコインの表裏の関係にあります。将来高いリターンを得たいなら、リスクもしっかり取る必要があります。使う時期が迫っているなどで資産をなるべく減らしたくないなら、リスクも抑えたほうがよいと言えます。

 リスクとリターンの関係を見てみましょう。ロボアドバイザー「ウェルスナビ」は、自分が取れるリスクに合った資産運用を行うために、5段階の資産配分を用意しています。このうち最もリスクが高い「リスク許容度5」と、最もリスクが低い「リスク許容度1」を比べたのがこちらです。

※ウェルスナビ提供

 サービス開始から約7年半で、元本の370万円に対し、リスク許容度5の評価額は647万円と74%増、リスク許容度1の評価額は513万円と38%増でした。コロナショックで相場が急落した際は、リスク許容度5のほうが大きく下落していることがわかります。

リスクは「高すぎ」も「低すぎ」もよくない

 このグラフを見て、高いリターンが出ている「リスク許容度5」がいいと直感的に思った人もいるかもしれません。実際、ウェルスナビではリスク許容度5で運用している人が全体の44%を占めます(2023年6月末時点)。

 しかし、「より高いリターンを期待できる」「ほかの人が高いリスクをとって運用している」といった理由で、自分の取るリスクを判断してはいけません。

 自分の許容範囲を超えたリスクで運用すると、相場が急落したとき、想定以上に資産が目減りします。そうなると、怖くなって資産運用をやめてしまうかもしれません。長く続けることで利益を期待できるのに、途中でやめてしまっては本末転倒です。

 逆のことも言えます。自分が取れるよりずっと低いリスクで運用し続けると、20年後、30年後に振り返ったとき、資産を増やすチャンスを逃したと後悔するかもしれません。

 では自分に合ったリスクをどのように判断すればよいでしょうか。いちばんよいのは信頼できるプロにアドバイスをもらうことです。

 もっと手軽に調べたい場合は、ウェルスナビのホームページでも診断を受けることができます。診断結果の「過去分析」のタブでは、リーマンショック直前から資産運用をしていた場合のシミュレーションも見ることができます。資産が目減りするグラフを見て、値下がりに耐えられそうにないと思うなら、リスクを抑えてスタートするのも一案です。

ライフステージが変われば資産運用も変える

 自分に合ったリスクはライフステージによっても変わります。

 たとえば、20~30代でこれから長く働く人が老後のために運用するときは、高いリスクをとって高いリターンを目指すことができます。金融危機が起こって資産が大きく目減りしたとしても、相場が回復するのを待ちながら、割安で投資できるからです。

 一方で、すでにリタイアした人やリタイアが間近に迫っている人は、リスクを下げて資産運用をするのがよいでしょう。資産を使う時期に入っており、相場の変動で資産を大きく目減りさせるのは望ましくないからです。

 このように自分が取れるリスクは時間とともに変わります。一年に一度くらいを目安に、自分に合った資産運用をしているか見直すことをおすすめします。

※「ウェルスナビの運用パフォーマンス」の前提は以下の通りです。

  • サービス開始当初(2016年1月19日)に初回投資100万円、その後は毎月3万円を積立投資
  • WealthNaviの各リスク許容度の推奨ポートフォリオに投資していた場合のパフォーマンス
  • 半年ごとにリバランス実施
  • 手数料控除後
  • 手数料は現金部分を除く預り資産に対して年率1%(税込1.1%、ただし消費税率は時期により適用される税率を適用)
  • 分配金やリバランス時の譲渡益にかかる税金は考慮していない
  • ETFの分配金は権利落ち日に再投資

 

ウェルスナビ株式会社

ウェルスナビ株式会社は、ロボアドバイザーによる個人向け資産運用サービス「WealthNavi(ウェルスナビ)」を提供する企業。財務省出身の柴山和久が「誰もが安心して手軽に利用できる次世代の金融インフラを築きたい」という思いから、2015年4月に創業した。2016年7月にサービスを正式リリースし、預かり資産は8,000億円を突破している(2023年4月時点)。「WealthNavi」は、「長期・積立・分散」の資産運用を全自動で行うサービスで、高度な知識や手間なしに国際分散投資を行うことができる。

 

牛山 史朗

ウェルスナビ 執行役員 リサーチ&クオンツ
働く世代の誰もが「長期・積立・分散」の資産運用を行えるようにしたいという想いから、2015年12月にウェルスナビに入社。金融工学の専門知識を活用し、自動の資産運用サービス「WealthNavi(ウェルスナビ)」の資産運用の仕組みを開発・リードしてきた。ウェルスナビ入社以前には、三菱UFJ信託銀行で個人向けの資産運用アドバイスなどを担当した後、野村證券にてグローバルな投資戦略の開発を行った。京都大学工学部で人工知能を研究、京都大学大学院情報学研究科で金融工学を専攻。

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