前回の馬場鑑平さん(バスキュール)に引き続き、Web Designing主催のアプリコンテスト[Tap App Awards 2013](タップ*アップ アワーズ 2013)の審査員、轟啓介さん(アドビ システムズ)のコメントをご紹介します。(アワードの詳細はこちら)
轟啓介(アドビ システムズ)プロフィール
アドビ システムズ 株式会社 / 1999年、早稲田大学理工学部を卒業後、大手印刷会社に勤務。主にEC分野でJ2EE開発に携わるが、Flexとの衝撃的な出会いを機にRIAの世界 へ。 2008年4月、アドビシステムズ入社。 Web製品全般のデベロッパーマーケティングを担当。
Q1:本アワードでは、どんなアプリを見てみたいと思いますが?
UI的にもコンセプト的にも、あまり欲張り過ぎてユーザーがついていけないようなアプリではなく、8割の想定内と2割の想定外がバランスよく混在していて、ちょっと「へー」と言いつつ思わずニヤけるようなアプリ。
Q2.本アワードでは、アプリのどんな点に注目して審査されますか?
理屈抜きで実際に他人に紹介したくなるようなアプリかどうかという点。そこにはデザイン性や機能やコンセプトなど色んな要素が絡んでくると思うが、スマホから削除せずに取っておきたいと思える何かを見たい。
Q3.スマホアプリに不可欠な要素とはなんでしょうか?
UIデザイン。
ビジュアルデザインや操作性といった、プレゼンテーションが悪いアプリは基本機能がしっかりしていても楽しい気分にならないので、使うのを止めてしまうと思う。
スマホアプリはスマホ内に留めてもらって、かつ使い続けてもらって、はじめて意味があるので。
Q3.あなたが今まで見たアプリのなかで、「これは一本とられた」、「これはよく出来ているな」と思うアプリがありましたら、ご紹介ください。
散々UIデザインが大事とか言っといてなんですが、機能面がすばらしいので常にiPhone画面の1ページ目に鎮座してる「SoundHound」。使い方がシンプルで分かり易い音楽検索アプリです。TVやレストランのBGM、または鼻歌でも、何という曲なのか検索出来るほか、iPhoneでiTunes再生中に起動すると、曲と連動して歌詞を表示してくれたり。「こんなことまで出来るのか」という想定外が入ってました。
Q4.エントリー目指してアプリを制作中のクリエイターに一言お願いします。
コンテストでの勝利を目指す場合は、起動からの数秒のインプレッションがとても大事です。この瞬間に審査員が興味を持つかどうかで、その後の審査心理が大きく変わるので「瞬発力」も考えてみてください。しかし、これは審査だけに留まらず、実際に使うユーザーにとっても同じことが言えると思います。この場合は、インストールするための動機付けや使い続けてもらうための工夫が加わるのでもっと大変だと思いますが、ユーザーのホーム画面1ページ目に入るアプリを目指して素敵なアプリを作ってください。
以上です。次回は、浦野大輔さん(サイバーエージェント)のコメントをご紹介する予定です。
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