現代将棋の思想 ~一手損角換わり編~
発売日:2013-01-23
販売元:マイナビ出版
判型:四六判
ページ数:224ページ
難易度:中級~有段
ISBN:978-4-8399-4573-2
「本書は一手損角換わりがどのようなことを目指しているのかということを、近年の将棋界における研究の変転から見ていきたいと思う」(まえがきより)
本書は大学院の哲学科在籍という異色の経歴を持つ糸谷哲郎六段が書き下ろした将棋戦術書であり、真の将棋理論書。現代将棋の最先端「一手損角換わり戦法」を題材に、最新の戦法に底流する思想を根元から捉えることを目論む、全く新しいタイプの将棋書籍といえます。これまでの将棋書籍を読む感覚で本書を手に取った方は、まず間違いなく度肝を抜かれることでしょう。一手損角換わりをテーマにするといっておきながら、第一章で語られるのは矢倉、ゴキゲン中飛車、横歩取り8五飛、角交換振り飛車なのです。
つまり、ここで語られることは現代将棋における後手番戦法の比較検討であり、一手損角換わりの特徴(置かれている状況と目指している方向)を示すものなのです。一手損角換わりの手順は第二章~第六章までで本格的に語られ、最終的には最新形の攻防を解説します。
本書を読まれた方は一手損角換わり戦法について理解するだけでなく、この戦法を鏡として、現代将棋がどのような思想の元に構築されているか、その全体像を捉えることができるはずです。
糸谷六段が編んだ現代将棋の地図。
ぜひ手にとって、読んでみてください。
著者プロフィール
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糸谷哲郎(いとだに・てつろう)
1988年10月5日生まれ。広島県広島市出身
1988年6級で森信雄七段門
2006年4月1日四段
2008年5月1日五段
2012年1月12日六段
関西若手四天王の一人、早見え早指しで終盤の力強い指し手に定評のある居飛車党。第37回(2006年度)新人王戦で優勝。第59回(2009年度)、第60回(2010年度)NHK杯将棋トーナメントで二年連続の決勝戦進出。第34回(2006年度)将棋大賞で新人賞、連勝賞を受賞。
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