2018.02.14
藤井聡太五段 部門賞独占と歴代1位記録への道
対局数、勝数、勝率、連勝の本年度部門賞独占が現実味を帯びてきた藤井聡太五段。本コラムでは独占達成、そして偉大な先輩棋士が打ち立てた歴代1位記録突破への可能性を検証します。
皆様こんにちは。将棋情報局です。
☆
藤井聡太五段、変わらず勝ちまくっていますね。
2月も半ばへさし掛かる頃といえば、例年なら年度の部門賞「最多対局賞」「最多勝利賞」「勝率一位賞」「連勝賞」のレースも佳境といったところですが、今年度は強い強い藤井五段が各部門でぶっちぎっていらっしゃいまして、どうも佳境という風情ではなさそうです。
2月13日時点の藤井五段の各部門成績は以下の通り。
◎対局数 64局
2位の三枚堂達也六段(53局)との差は11。部門賞当確!
◎勝数 53勝
2位の大橋貴洸四段(38勝)との差は15。部門賞当確!
◎勝率 0.828
2位は大橋貴洸四段(0.776)。部門賞濃厚!
◎連勝 29連勝
ここについては多くを語る必要がありませんね。ちなみに、2位は永瀬七段の13連勝です。部門賞当確!
対局数、勝数、連勝は、物理的に逆転されることはないでしょうから、当確です。勝率部門のみ「部門賞濃厚」とさせていただきましたが、仮の話としてこれから藤井五段が3連敗し、大橋四段が3連勝しても逆転しない差がついています。
独擅場過ぎてこれ以上話が広がりませんので、ここからは歴代ランキングに目を向けてみます。
ご存じの通り、今年度は「不滅の大記録」と言われた神谷広志八段の28連勝を、藤井五段が30年ぶりに塗り替えました。
さて、他の部門は1位を狙えるのでしょうか。見てゆきましょう。
対局数、勝数歴代1位は羽生善治の89局、68勝(2000年度)。
うーん。64局、53勝からひと月半ではちょっと届きませんか・・・
嗚呼、偉大なるは永世七冠・羽生善治。
勝率歴代1位は中原誠の0.8545(47勝8敗、1967年度)。
現在[0.8281]の藤井五段がこれを塗り替えるには???
これからの連勝 | 勝-敗 | 勝率 | 備考 |
0(現在) | 53-11 | 0.8281 | |
1 | 54-11 | 0.8308 | |
2 | 55-11 | 0.8333 | |
3 | 56-11 | 0.8358 | |
4 | 57-11 | 0.8382 | 羽生善治超え(0.8364、1995年度)で歴代3位 |
5 | 58-11 | 0.8406 | |
6 | 59-11 | 0.8429 | |
7 | 60-11 | 0.8451 | |
8 | 61-11 | 0.8472 | |
9 | 62-11 | 0.8493 | |
10 | 63-11 | 0.8513 | 中村太地超え(0.8511、2011年度)で歴代2位 |
11 | 64-11 | 0.8533 | |
12 | 65-11 | 0.8553 | 中原誠超え(0.8545、1967年度)で歴代1位 |
そうですか・・・ひと月半で12局、12連勝ですか・・・
こちらも、さすがの藤井五段でもちょーっと難しいと言わざるを得ません。
嗚呼、偉大なるは十六世名人にして棋界の太陽・中原誠。
それでもこのまま4部門独占となれば、2000年度の羽生以来となりますから、素晴らしい成績であることに変わりはありません。
奇跡とも言える29連勝を成し遂げた藤井五段。果たして、いつの日か他部門の記録も塗り替えることができるでしょうか。将棋ファンとしては興味が尽きないところですね。
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