2017.11.24
解く気が湧き出す詰将棋本『永世名人直伝! 完全版"自然流"詰将棋』
この2題が、多くの方にとって生涯初めて解けた11手詰になるでしょう。挑戦してみてください。
こんにちは。将棋情報局編集部です。
今日はオススメの詰将棋本を紹介します。
『永世名人直伝! 完全版"自然流"詰将棋』
名人15期を含むタイトル獲得64期を誇る、いわずと知れた大棋士が創作した5手~17手の詰将棋を、もりもり200題収録しております!
セレクトされた詰将棋の特徴は、まえがきの冒頭部分をお読みいただくのが一番わかりやすいかもしれません。
「本書では、今までに雑誌や新聞で発表してきた詰将棋の中から、実戦型であるものや詰手筋を多く含んだものを中心に200題選びました。」
どれどれ? とページをパラパラめくりますと、この言葉の通り、不自然な配置や成り駒などが少なく、本当に実戦に出てきそうな形が多く、解く気をかきたてられる問題が多いことに気付きます。
駒が盤上狭しと飛び散っていたり、実戦ではおよそありえない配置だったり、初手が手広すぎてそもそも考える気が起こらない詰将棋を見過ぎて詰将棋が嫌いになってしまった、という方も少なくはありませんが、この本なら、そんな「詰将棋アレルギー」を持つ方でも解いてみたいと思っていただけるかと思います。
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では、200題の中から2題を紹介いたします。
5手から17手の詰将棋の中から、今回は11手詰に挑戦しましょう!
手数を聞いて、「長いよ・・・」と思ったあなた! おじけづくことはありません!
何のことはありません。1、3、5、7、9、11手目と「6回王手する」だけです。
前向きにとらえようではありませんか。
特に、今回は手の選択肢が比較的狭い2問をチョイスしましたので、あきらめずに挑戦してみてくださいね。
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まずは表紙にも採用されています、この問題です。
実戦型ですね。かた~い穴熊を少しずつ壊して、勝利まであと一歩、といったところでしょうか。
この問題を見た瞬間、筆者が思ったこと。
「初手▲2二飛成。△同角と取ってくれれば、▲2三桂不成(勝手読み図)まで3手詰!」
もちろんこうはなりません。▲2二飛成に玉方は△同玉と玉のほうで取ってきます。 でも、△同玉でも何となく詰みそうに見えませんか? 試しに少し追いかけてみましょう。
初手から、▲2二飛成△同玉▲2三銀△3三玉▲5一角△4三玉(失敗図)・・・
ありゃ。△3三玉から脱出されてしまいました。 逃げられまいと▲2三銀に代えて▲2三金と打つのも、△3一玉▲3二銀△4二玉でぬるっと逃げられてしまいます。
その時思ったこと。 「▲2二飛成△同玉の局面で、3三に石ころでも置いてあれば(もっと勝手読み図)詰むのになあ」
これなら、図以下▲2三銀で詰みそうです。
それならば・・・ ▲2二飛成の前にひと工夫して、3三地点に「石ころみたいな何か」がある状態にしてしまえれば???
あとは皆様のお力で正解にたどりついていただきましょう。
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いかがでしたでしょうか。では、次の問題に挑戦しましょう。
こちらは実戦型というよりは、手筋がふんだんに組み込まれているグループの問題です。ただ、前問と同じく選択肢が広くなく、11手詰の割には解きやすいかと思います。
ヒントに「詰め上がりは盤上の攻め駒だけです。」とあります。
こ、これは! 大ヒントですね! 持ち駒の飛・金・銀は捨てるのですね!
初手は普通の手。5手目に妙手があります。
「これだけのヒントでは解けません!」という方のために、ちょっとずつスクロースしていくと読める特別ヒントを3つ用意しました。 まずはヒントを見ずに、解けなかったらヒントをひとつずつ見てがんばって解いてください!
ヒント1 初手は飛車打ちです。玉方の逃げ方は2つありますが、かた一方は▲2八金までの3手詰になってしまいます。※さらに下にヒント2があります。
ヒント2 詰め上がり図で、玉は2五地点にいます。1六を自分の角で、2六を自分の香でふさがれて上に逃げられない!※さらに下にヒント3があります。
ヒント3 3手目、5手目、7手目と、3回連続で捨て駒をします。順番は、銀→飛→金です。※ヒントは以上です。がんばってください!
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