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『天才棋士降臨・藤井聡太』制作が進行中。自戦記の一部を公開!

8月28日に発売する書籍『天才棋士降臨・藤井聡太 炎の七番勝負と連勝記録の衝撃』は、発表と同時に大きな反響を呼び、将棋書籍としては空前の予約数となっている。
本書の最大の見どころは、炎の七番勝負で行われた七局すべての対局を藤井四段自身が振り返った自戦記だ。
ここでは、自戦記の一部を紹介する。

教えてもらえる喜び

 炎の七番勝負については、昨年12月中旬、プロデビューの前に、師匠を通じてお話をいただいた。四段になったばかりで、まだ公式戦の対戦もしていない時にいきなりトップ棋士と対戦する機会を与えられるのだからびっくりした。
 もちろん、不安もあった。プロとしてどの程度やれるか、まだ右も左も分からない状況である。自分が全敗しても、それが実力なら仕方がないのだが、企画は盛り上がらないだろう。そうなっては申し訳ないという気持ちもあった。だが、それ以上に、トップの先生方に教えてもらえるという喜びの方が大きかったというのが正直なところだ。
 対局は東京で。学校の休みの日を選んでいただき、第6戦までは1日2局ずつ。そして最後の羽生三冠との対戦だけは1日1局で行われた。対局のため新幹線で東京に出かけた経験は少ないが、どのような状況でも、たとえ相手が誰であっても、気おくれすることなく平常心でのぞもうと思っていた。
 テレビスタジオで対局するのは初めてだったが、落ち着いた雰囲気でやりにくさは全くなかった。持ち時間は最初の6局がチェスクロックの1時間で切れたら30秒。最後の羽生三冠との対局がチェスクロックの2時間で切れたら1分。奨励会で短い持ち時間の対局に慣れている自分にとってはやりやすい条件だったと思う。
(続く)
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