2017.04.04
終盤の絶対手筋2 美濃囲いを攻略する手筋|将棋・絶対手筋180
手筋とは、先人の研究で分かってきたある局面、ある形での有効な指し方のことです。
序盤から終盤までどのような手を指していけばいいか、その道標となるもので、特に初級者の方は、基本手筋をたくさん知ることで棋力の大幅アップを図ることができます。
ここでは、終盤に役立つ手筋、美濃囲いを攻略するための手筋を紹介していきましょう。
第1問 角と桂のコンビ
【問題図】
問題図は角と桂を使った美濃攻略の手筋です。5五角が間接的に玉をにらんでいるため、一気に玉を寄せることができます。
【正解図】
取れば詰みの飛車切り
▲6一飛成と飛車を切る手が成立します。△6一同銀と取れば、▲7四桂と打ち、△9二玉、△7二玉、△7一玉のいずれも▲8二金までの詰みとなります。なお初手、▲7四桂は△7一玉▲6一飛成△同玉(参考図)で詰みません。手順前後と呼ばれる失敗です。
【参考図】
第2問 つなぎ桂
【問題図】
問題図は8六に桂を打ってある形です。持駒の角と桂を使った美濃攻略方ですが、今度は▲5五角とは打てません。
【正解図】
桂の王手が急所
すぐに▲7四桂打の王手がつなぎ桂と呼ばれる手筋です。△7四同歩に▲同桂と取り、以下①△7一玉は▲8二角まで。②△9二玉は▲6一飛成△同銀に▲8二金まで。③△7三玉は▲6一飛成△同銀に▲8二角(参考図)△8四玉▲7五金△9四玉▲9五歩まで。
【参考図】
第3問 急所は?
【問題図】
問題図は角、桂、歩を持っての美濃攻略です。やはり目標は6一の金ですが、▲6二歩は△7一金で▲5三角の筋がありません。
【正解図】
金銀の連携を断つ
美濃囲い攻略のポイントは金銀の連係を断つことです。正解は▲6四歩の合わせ歩。放置すれば▲6三歩成△同銀▲6一飛成があります。△6四同歩には▲6三桂(参考図)が3手一組の好手順。△6三同銀は▲6一飛成ですし、放置すれば▲7一角があります。
【参考図】
第4問 香と歩のコンビ
【問題図】
問題図は二段目に飛車が打っている形での美濃攻略です。持駒は香と歩が1枚ずつ。金をはがすことを考えてください。
【正解図】
香の打ち場を作る
二段目の飛車も玉を間接的ににらんでおり、厳しい寄せを狙えます。前問同様、▲6四歩から入ります。▲6三歩成を取ることができないので、後手は△6四同歩と取りますが、▲6三香(参考図)が狙いの一手。△7一金には▲6二香成があります。
【参考図】
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