現代振り飛車はこう指せ！

2014.12.10

みなさん、こんにちは。書籍を担当しております藤原です。
今週からこのブログを書くことになり不安ですが、少しでも本の良さが伝わるように頑張っていきたいと思います。

今回ご紹介するのはこの本。

現在はＢ級２組で活躍している佐々木慎六段の自戦記+現代振り飛車講座の書籍が発売されます！

佐々木六段と言えば一見”派手な振り飛車党”というイメージがありますが、意外や意外、慎重すぎるくらい堅実な指し回しを見せる棋士ということがこの自戦記部分を読むと分かります。

そのことがよく分かる局面を本の中から一つ。

真田圭一七段との対局。後手玉が薄く形勢は先手が良さそうですが、後手も持ち駒が豊富でまだ油断ならない局面といえそうです。しかし、ここから見事な手順で差を広げます。

図から▲２九桂△５二歩▲４六銀。
次に△３七銀と打ち込まれると危ないので▲２九桂と受けます。ただ後手も△５二歩と受けてきた手に対して▲４六銀！とさらに３七の地点を受けた手が手堅い手。

佐々木六段もこの対局で一番印象に残っている手だそうで、「（形勢はいいときは）丁寧に受けることが形勢の差を広げるコツ。一番いけないのが、中途半端に攻めたり受けたりすること。方針をきちんと定めることが大切だ。」とこの場面を解説しています。これ以降も着実な手を積み重ねて勝利を収めました。

この対局以外にも、とにかく負けない手を意識した手がたくさん出てきます。特に振り飛車党である私にとっても読んでいてとても参考になる指し方でした。

発売は１月中旬ごろを予定しています。お楽しみに。

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