気になる局面探検隊 vol.2「猫だまし」|将棋情報局

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気になる局面探検隊 vol.2「猫だまし」

お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
皆さまこんにちは。ネット担当の藤井です。

いや~、びっくりしましたね!

えっ? 何がって?

そりゃお客さん、決まっているじゃないですか!

横綱・白鵬が相手の顔の前で両手をパチーン!

「猫だまし」を使ったことです!

にゃお~ん。

しかも☆2発!

にゃおにゃお~ん。


相撲好きなのでよくテレビで観戦しますが、
今までに何度かしか見たことがない「猫だまし」。
それを横綱が使ったのですから、衝☆撃でした。


あくまでも、「よしあし」は、ともかくとしての話です。

世間の反応も・・・

「横綱には、堂々とした相撲を取って欲しい」
「横綱の品位を重んじて欲しい」


「ルール上の反則をしたわけではないので問題ない」
「話題になる相撲を取ってこそ横綱」


まさに賛否両論、さまざまな意見が飛び交っているようです。

私は、将棋のサイトで相撲について議論をする気はありません。
個人的な意見を述べることは控えさせていただき、
ただ衝撃を受けたと記すにとどめます。



さて今日は、その「猫だまし」風な局面をひとつ。
※局面の再現には「将棋囲碁サロンHiBiKi」を使っています。

私が後手。
▲7六歩△3四歩▲7五歩△3五歩▲7八飛の出だしです。


(上図は▲7八飛まで)

ここから相三間飛車に進むと思わせて・・・変化です。


(上図は△4五角まで)

△8八角成▲同銀△4五角の筋違い角を、かれこれ200発は下らない数打っています。

まずは1発目。パチーン。にゃお~ん。

先手は▲7六角が形ですが、対して「4三に成ってください」の△2二飛がこれまた挑発的。さしずめ2発目の猫だまし、と言ったところでしょうか。パチパチーン。にゃおにゃお~ん。


(上図は△2二飛まで)

たった10手で、もうがっぷり四つとはほど遠い、きな臭さ満点の局面となりました。

実はこの指し方、後手にかわいい狙いがあります。
先手が勢いに任せて▲4三角成△6七角成▲5三馬と踏み込んでくれば、一時的に歩損ですが第一段階クリア。

後手は「もう勘弁して。もうこれ以上歩を取らないで、お願い・・・」
と△4五馬。3五、6三の歩を同時に守ります。


(上図は△4五馬まで)

ここで先手が「ふんっ、これくらいで勘弁してやろう」と2七歩を守ったら占めたもの。


(上図は△4二銀まで)

ハイッ! 馬、召し捕ったり~!
歩を守って弱気に見える馬引きは、実は5三馬に詰めろを掛けていたのでした。

実際はこうはうまく行かず、△4五馬の局面で▲4六歩や▲7四歩など、歩を犠牲に5三馬を助ける手段があって、難しい局面です。



ここからはちょっと余談。
成ってくださいの△2二飛を指そうとして、クリックミスで△3二飛としてしまったことがありました。
思わず「あっ」と叫びましたが、同じように△4五馬引きまで進めて下図。


(上図は△4五馬まで)

私は思いました。

うーん、△3二飛は大して△2二飛と変わらないかもしれない。
むしろ2一桂が陰になっているだけ好型の可能性があるし、馬で飛車を取られた時も取り返した時の金銀の形が2二の時よりもいいだろう。これは怪我の功名か?

でも、何というか・・・・

この△4五馬、3五歩にもともと飛車でヒモがついている分、「歩を守りますよ、もう勘弁して」感が2二飛型より薄くて・・・

馬に詰めろを掛けたことがバレやすいのが気に入らない!


嗚呼・・・。

あーセコい。我ながらセコい。あまりにセコい・・・。

はい。考えることがセコいですね。


しかし、しかしですよ?
クリックミスの△3二飛じゃなかったにしても、そもそも・・・

なぜ△2二飛のような、相手を誘い込んでハメるような手を指すのか?

なぜ奇襲を指すのか?

なぜ相手のミスを期待するのか?

もう少しさかのぼって、△8八角成▲同銀△4五角でなく、なぜ堂々と△3二飛と回って相三間飛車を目指さないのか!
その姿勢こそがセコいのではないだろうか?

さらにさかのぼって・・・
漢たるもの▲7五歩には△8四歩と突くべきなのではないだろうか?

志が低いのではないだろうか・・・


・・・

・・・・

いいんです!

だって・・・

だってね・・・





だって僕、横綱じゃないもん!



あっ。個人的な意見言っちゃった・・・
 


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