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皆さんこんにちは。週刊将棋の下村です。12月も中盤に入り、いよいよ今年も残りわずかとなりました。

前回のブログで羽生名人と糸谷竜王(当時)の対局取材で、竜王vs名人の上座の譲り合いの現場を目の当たりにしたので、撮影して投稿したところ、予想以上の反響があったようでビックリしています。当ブログの人気?はともかく、改めて羽生名人の人気には驚かされました。

2匹目のドジョウを狙って、今回も対局開始前のネタです。12月某日。この日は順位戦の取材で将棋会館に対局開始の写真を撮りに行きました。特別対局室には谷川九段-丸山九段戦、青野九段-藤井九段戦の2局が指されます。重厚なメンバーに記者は圧倒されながらもカメラを構えていると、またしても珍しい光景に出くわしたのです。

丸山九段、藤井九段が先に下座に座り、谷川九段が入室して上座に座ると、静かな対局室の緊張感はさらに高まります。そして最後に青野九段が登場して全員着座!かと思いきや事件は起きました。対局室に入るなり「アレ、おかしいんじゃない?」と、声を上げる青野九段。記者は平静を装いつつも、何事が起きたのかと驚きました。

青野九段が指摘したのは対局席の席次のことでした。特別対局室は窓側がいわゆる最上位席となっています。上位の谷川九段の盤よりも、青野九段の盤が窓側に配置されていたのです。何かの手違いか?、対局者が座る場所を間違えたのか?、記者はどうなることやらとドキドキしながら見ていましたが、谷川九段をはじめ、対局者は皆微笑んでいます。そして青野九段の提案でおもむろに席替えが始まったのです。

谷川九段→入口側上座からカバンを持って窓側の上座に移る。
藤井九段→窓側上座から荷物を持って入口側の下座に移る。
丸山九段→入口側下座からお茶とポットを持って窓側下座に移る。
青野九段→入口側上座に座る。

そして何事もなかったかのように対局が開始されました。

あえて記事にするほどの話題ではありませんが、厳しい勝負の中でも、対局前のわずか1~2分ですが、緊張感が少しだけ和んだ瞬間でした。何かいいものを見たような気分でした。慌てて写真を撮ったので少しブレていますが、連続写真でお楽しみください。

さて、本題です。週刊将棋12月16日号が発売!です。今週は叡王戦決勝三番勝負第1局、郷田王将-山崎八段戦が1面です。タイトル戦並の設営で、対局場所はなんと上野の国立科学博物館です。いつもと違う対局の雰囲気を1~3面でリポートしています。

ウラの24面は女流王座戦第4局。まさかの持将棋からどちらがリードを奪うのか?スコアが2-2になったら、第6局が年明けに行われることになりました。

マイナビ女子オープンは、里見三段に続いて奨励会で三段に上がった西山朋佳三段がベスト4に進出です!。A級順位戦は屋敷-久保戦。C1順位戦、棋王戦挑決トーナメントと対局も盛りだくさんです。

週末記者は叡王戦第2局の取材で京都に出張です。来週号の紙面でリポートします。土日の京都はホテルの空室がなく、滋賀県のホテルから通う羽目になってしまいました。トホホ…





 

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