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「不朽の名著」シリーズ第６弾として
米長邦雄永世棋聖の「逆転のテクニック」が５月15日に発売されます。

不利な局面から、時には辛抱を重ね、時には奇抜な勝負手を繰り出して逆転を誘う終盤術は、米長永世棋聖の専売特許とも言えるものでしょう。米長流終盤術を余すところなく述べた一冊として、将棋ファンの間では長く名著として語り継がれていた本書が、上下巻を一冊にまとめての待望の文庫化です。
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本書を一読すると、将棋というゲームがこれほどまでに心理的な要素が大きいものなのかと驚かされます。
米長流逆転術は、手を読む前に相手の心理を読みます。
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「相手が勝てそうだと思ったとき、ブルブル震えているのか、楽観しているのか、焦っているのか、あるいは泰然自若としているのか、まずその心理状態を読み、それからどういう指し方を選ぶのが一番逆転の可能性が多いかを考える
　攻め合っても一手負けの局面でも、攻めれば相手が面倒を見てくれると思ったら、どんどん攻めて、受けさせて局面を複雑にしていくのが良いし、攻めても一手勝ちを読み切られていて受けてもらえない場合は、死んだフリをして落とし穴を作って待っていて、やってきたところを捕らえてカウンターパンチを狙う」（本書より）
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なんとも実践的なアドバイスです。苦戦に陥った時は、このことを頭の片隅に入れておくだけで勝率が少しアップしそうですね。
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もちろん理論だけではなく、中原・大山・谷川などの心理状態を逆手にとった逆転劇を、具体例を上げて米長永世棋聖らしい軽い語り口で伝えています。
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まさに不朽の名著の名にふさわしい一冊です。

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