第4回 戸辺流「振り飛車4→3戦法」の長所はここだ!!|将棋情報局

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第4回 戸辺流「振り飛車4→3戦法」の長所はここだ!!

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◇4→3戦法の長所
4→3戦法の長所について触れさせていただくと、とにかく攻め筋が豊富なのがうれしい。
 

著者が攻め将棋だから当然かもしれないが、序盤から積極的に動けるところにとても魅力を感じている。

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具体的な手で示すと第2章の△2四歩(第1図)がよい例だ。

もともと手損スタートなので、金銀を盛り上げていくような戦いは不向きなのだが、このように低い陣形から飛車交換を目指すことによってスピード感のようなものが生まれる。△2四歩からの飛車交換は石田流の応用手筋でもあるのだが、面白いことにこのような展開になると手損があまり気にならない。

石田流の形(第2図)と比べても、パッと見はどちらが得しているか分からない。むしろ第1図の方が居飛車が手得をしてるはずなのに、陣形が上ずって損をしているような気さえするから面白い。どんな形にも長所や短所はあると思うが、この戦型に関しては手損という短所を、分かりやすい駒組みとスピードという形でうまくカバーしていると思う。

またスタートは4→3戦法でも組み上がりは石田流へと進化するので、本組みからの本格的な仕掛けはもちろん、▲8五桂(第3図)のような派手な手もところどころに散りばめられている。重厚感と軽快なフットワークが同時に感じられる作戦なので、指していて楽しく動きもあるので飽きがこない。

そして何と言っても最大の魅力は、戦法自体が持っているパンチ力だ。第4章の△2二飛からの攻め(第4図)や、第5章の▲7七桂型からの端攻め(第5図)は一見軽いジャブに見えるが、気付くと重たいパンチに変わっている可能性が高い。

相手の一番嫌なところを攻めることが多いので、急所に入れば勝ちまでが早いのだ。
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