2015.07.23
米長の奇襲~角頭歩と新鬼殺しってなに?~
お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
「対居飛穴最終兵器 矢倉流中飛車の極意」の紹介用に1つネタを仕込んでいたのですが、使い忘れてしまったのでここで使います。
羽生善治名人と誕生日が同じ男性棋士は矢倉規広七段だけ。
(将棋世界渡辺氏調べ)
特にオチはありません。編集部の米澤です。
ちなみに矢倉先生の名前でググると矢倉先生の面白いエピソードが3番目くらいに表示されます。
今日は打って変わって次の文庫本を紹介します。
カバー帯が固まりました。
この本は角頭歩戦法と新鬼殺し戦法を解説しています。
奇襲戦法のいいところは、相手の知らない形に誘導できる点にありますが、残念ながら毎回誘導できるとは限りません。
しかし本書は▲7六歩に対し、△3四歩なら角頭歩、△8四歩なら新鬼殺しという両面作戦を取ることで、その欠点をカバーしています。
めちゃくちゃ誘導性が高いです。
今日はこの2つの戦法を大ざっぱに紹介します。
★角頭歩戦法
▲7六歩△3四歩▲8六歩
名前の通り、いきなり▲8六歩と突くのが角頭歩戦法です。
まぁ普通は△8四歩と突きます。
△4四歩に対しての指し方は、以前、隣の島田が「奇襲振り飛車戦法~その狙いと対策~」の紹介で少し書いてます。
(しかも角頭歩が後手番。後手番でも使える!)
新刊案内「奇襲振り飛車戦法」 ~角頭歩恐るべし~
△8四歩には▲2二角成△同銀▲7七桂。
これが角頭歩戦法の基本図となります。
このあと本書で解説されている手順の狙いを私なりに解釈すると、
「6筋の歩を突いてこなければ6筋の位で圧倒する」
「6筋の歩を突いてきたらそこを争点にして戦う」
という感じでしょうか。
★新鬼殺し戦法
本当は旧型の鬼殺し戦法から解説したいのですが、そこは省略します。
新鬼殺し戦法のオープニングは▲7六歩△8四歩▲7五歩。
いきなり7筋の位を取ってしまうのが奇異な一着です。
ここから△3四歩▲7八飛△7七角成▲同桂と進んだ局面が新鬼殺し戦法の基本図です。
「△8六歩と突かれたらどうすんの?」
という疑問はあるかと思いますが、これは誘いの隙。
△6二金や△6二銀とおとなしく受けてきた場合の対応策含め、しっかり解説されています。
ちなみに△6二銀に対しては▲7四歩から大乱戦になる変化、じっくり組む変化の2つが紹介されています。
特に▲7四歩の変化は、定跡手順に対し米長先生が非常に実戦的な独自の見解を出していますので、有段者の方も一読の価値ありなのではと、個人的には思っています。
私が読んだ感想は、「奇襲戦法なのにすごい本格的で、覚えやすくて、勝ちやすそう」。
相手の攻めに1つ1つ対応しなければいけない戦法よりも、常に主導権握っている戦法の方が覚えやすいなぁとあらためて思いました。
次回以降、もう少し詳しく変化を紹介いたします。ではでは。 お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
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ちなみに矢倉先生の名前でググると矢倉先生の面白いエピソードが3番目くらいに表示されます。
今日は打って変わって次の文庫本を紹介します。
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この本は角頭歩戦法と新鬼殺し戦法を解説しています。
奇襲戦法のいいところは、相手の知らない形に誘導できる点にありますが、残念ながら毎回誘導できるとは限りません。
しかし本書は▲7六歩に対し、△3四歩なら角頭歩、△8四歩なら新鬼殺しという両面作戦を取ることで、その欠点をカバーしています。
めちゃくちゃ誘導性が高いです。
今日はこの2つの戦法を大ざっぱに紹介します。
★角頭歩戦法
▲7六歩△3四歩▲8六歩
名前の通り、いきなり▲8六歩と突くのが角頭歩戦法です。
まぁ普通は△8四歩と突きます。
△4四歩に対しての指し方は、以前、隣の島田が「奇襲振り飛車戦法~その狙いと対策~」の紹介で少し書いてます。
(しかも角頭歩が後手番。後手番でも使える!)
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△8四歩には▲2二角成△同銀▲7七桂。
これが角頭歩戦法の基本図となります。
このあと本書で解説されている手順の狙いを私なりに解釈すると、
「6筋の歩を突いてこなければ6筋の位で圧倒する」
「6筋の歩を突いてきたらそこを争点にして戦う」
という感じでしょうか。
★新鬼殺し戦法
本当は旧型の鬼殺し戦法から解説したいのですが、そこは省略します。
新鬼殺し戦法のオープニングは▲7六歩△8四歩▲7五歩。
いきなり7筋の位を取ってしまうのが奇異な一着です。
ここから△3四歩▲7八飛△7七角成▲同桂と進んだ局面が新鬼殺し戦法の基本図です。
「△8六歩と突かれたらどうすんの?」
という疑問はあるかと思いますが、これは誘いの隙。
△6二金や△6二銀とおとなしく受けてきた場合の対応策含め、しっかり解説されています。
ちなみに△6二銀に対しては▲7四歩から大乱戦になる変化、じっくり組む変化の2つが紹介されています。
特に▲7四歩の変化は、定跡手順に対し米長先生が非常に実戦的な独自の見解を出していますので、有段者の方も一読の価値ありなのではと、個人的には思っています。
私が読んだ感想は、「奇襲戦法なのにすごい本格的で、覚えやすくて、勝ちやすそう」。
相手の攻めに1つ1つ対応しなければいけない戦法よりも、常に主導権握っている戦法の方が覚えやすいなぁとあらためて思いました。
次回以降、もう少し詳しく変化を紹介いたします。ではでは。 お得で気軽に参加できる将棋大会『第6回 将棋情報局最強戦オンライン』11月13日開催! エントリー受付中
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