2013.01.26
週刊将棋1月30日号発売!
皆さんこんにちは、週刊将棋編集部です。東京の雪もほとんど解けました。
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今週は王将戦第2局が行われました。佐藤康王将が自陣角を放ち魅せてくれましたが、渡辺明竜王が冷静にとがめて連勝しました。また、女流名人位戦第2局も。こちらは挑戦者の上田女王が勝ち、1―1のタイとしました。どちらも見ごたえある将棋です。1~3面、23・24面でお楽しみください。
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今週は竜王戦ランキング戦の1組・丸山九段―杉本七段戦と、3組・野月七段―田村六段戦の取材に行ってきました。
3組は早めに終了したため、じっくり1組を。観戦記者さんの解説で来ていた門倉四段とモニターを見ながら終局を見守っていました。すると杉本七段の手が駒台にちょんと出て、門倉四段は投げた!と宣言。駒を直しただけかもしれないと、疑っていた筆者はもうしばらく様子を見ることに。すると盤面の上に杉本七段の手がひょいと一瞬写りました(感想戦が始まると指をさして「ここが悪かった」など言うので、盤上に手が写るのは、終局の見極めポイントの1つ)。ほらーと門倉四段は勝ち誇ったように言い、2人で対局室に向かいました。筆者は一足先に襖が閉められた対局室の前まで行ったのですが、とても静か。再び、まだ終わってないんじゃね?と疑念を抱いた筆者は中には入らず少し聞き耳を立てていました。やっぱりどうもしゃべっている様子はない。門倉四段も到着し、まだ信じてないのかしぶといなと言わんばかりの目で、中に入らない筆者を促したのですが、声が聞こえないと伝え、ともに部屋の前で耳を澄ましていました。しばらくして、「さんじゅーびょーーーーー」と記録係の秒読みが聞こえ、まだ対局が続いていたことが判明。やっぱりまだ終わってない、ふふんと勝ち誇り返す筆者と、口をあんぐりさせ驚き、小声で謝る門倉四段。そそくさと再び控室に戻りました。またモニターでチェックし、さっきよりも、より投げたっぽい手を出した杉本七段。しかし我々は学習したので、はっきりわかるまでチェックしていました。するとはっきり人差し指で盤上をちょんちょん示す様子が写ったので今度こそはと対局室に向かい、それでも一度入る前に聞き耳をたて、両者の話し声を確認してから入りました。ふう、あのとき疑ってかかってよかった。一度は腰を据えるのも大事だなあ。しかし、観戦中はずっと解説をしてくれていた門倉四段、ありがとうございました!
羽生三冠、佐藤康王将、藤井九段、丸山九段が1回戦を突破した竜王戦1組は4面に掲載です!
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今週はほかにも、
・豊島七段が飛車圧迫策で中押し勝ち、野月七段が銀を繰り替え圧倒、堀口一七段が早指し&大長考で勝利した竜王戦ランキング戦、
・広瀬七段と澤田四段が好スタート!挑決リーグが開幕した王位戦、
・アマ棋界の第一人者・早咲アマが1回戦敗退!棋王戦、
・上田女王敗れる。大駒振り替わる乱戦を制し門倉四段が2回戦へ、新人王戦、
・ダイレクト四間→三間で菅井五段が優位に!双龍戦・関西菅井?新人王阿部健、
・「手応え感じる」郷田棋王vs「チャンス生かす」渡辺竜王!棋王戦五番勝負を占う直前展望、
・羽生三冠vs渡辺竜王の直接対決の前に、挑戦&残留をおさらい!A級順位戦8回戦展望、
・目指すは始球式?9連覇達成した渡辺竜王の就位式リポート、
・ニューパワー賞!里見女流四冠が今後の活躍誓う!関西元気文化圏賞贈呈式リポート
・びっくり仰天!椅子から転がり落ちそうになるほど驚いたお蕎麦屋さんの秘密とは?森下九段「私のお気に入り」、
などなど、盛りだくさんでお届けします!