2014.08.09
雨宮編集長のコゴト@持将棋
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王位戦第3局が持将棋となった。
終局図をぱっと見た限りでは、木村八段の駒数が足りるのかどうか分からず、もう少し指し続けられるのではないかと思った。
日本将棋連盟の棋譜データベースによると、今年度4局目の持将棋だった。ちなみにここ10年の総対局数と持将棋数は以下の通り。年度前半で4局というのは、早いペースなのかもしれない。
2004年度 2285局-4持将棋
2005年度 2293局-3持将棋
2006年度 2287局-6持将棋
2007年度 2328局-5持将棋
2008年度 2337局-4持将棋
2009年度 2372局-4持将棋
2010年度 2350局-6持将棋
2011年度 2380局-6持将棋
2012年度 2467局-5持将棋
2013年度 2346局-5持将棋
それほど多くはないが、これくらいの割合では必ず発生する、というものらしい。昨年度は0.213%の発生率だった。持将棋はゲームとしての欠陥という意見もあるが、この程度の発生率ならば、そうムキにならなくても、とも思う。
昨年の第2回電王戦での塚田九段-「Puella α」では、持将棋に持ち込んだ塚田九段の奮闘が話題になった。この対局で初めて持将棋を観戦したという人も多かっただろう。
個人的には、持将棋模様の点数勝負は苦手だ。金と桂が等価値になり、飛車と歩5枚が同じになるのだ。対局中に頭が切り替わらない。むしろ点数に関わりなく、互いに敵陣1段目に玉が入ったら持将棋、というほうがスッキリしていていいんじゃないかと思ったこともある。
さて、王位戦の持将棋。たいがいの持将棋は200手を超える泥試合になるが、今回は持将棋としては比較的早かった。羽生王位が提案し、木村八段が合意しての成立だったという。
冒頭の話に戻るが、「え、ここで?」という終局だった。先手側で点数勝ちを目指して指し続ける棋士は必ずいる。
ひょっとしたら、チェスでドロー慣れしている羽生王位らしい提案だった、といえるのかもしれない。
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